JR東日本の中でもトップクラスの「赤字ローカル線」
そんなイメージが一般の人にすら定着していない
それが「米坂線」
各駅停車以外特急もなければ観光列車も走らない米坂線に実際に乗ってみました。
いったいどんな路線なのか是非ご覧ください。
米坂線について
山形県米沢駅と新潟県坂町駅を結ぶ全長90.7㎞の路線
全線が単線非電化で1・2両のディーゼルカーが走ります。
米沢駅から今泉や羽前椿行きの列車が走っており、全線を通して走る列車は1日に5往復しか走っていません。
4人掛けと2人掛けのボックスシートと、ロングシートがあるセミクロスタイプで、基本ワンマン運転です。

車内はこのようなカンジ
車内にはトイレがあるので長時間の乗車でも心配はありません。
只見線や飯山線に匹敵するレベルの過疎っぷりですが、米坂線の沿線には何があるのかまとめました。
米坂線の観光スポットを駅ごとに紹介
米沢駅
山形県南部の城下町・奥羽本線の駅で山形新幹線「つばさ」も停車します。
名産品はリンゴ・米沢牛・コイ。これら3つはそれぞれの頭文字から「米沢のABC」と呼ばれています。
米沢牛と言えば「牛肉どまんなか」という駅弁が1番人気で東京駅でも売られている醤油ベースのほか、米沢駅ではみそ・塩・カレー味が売られています。
観光地としては上杉神社や小野川温泉が有名、冬は蔵王山と並んで人気が高い「天元台スキー場」があり、それぞれ米沢駅が最寄となっています。
米坂線は下り1番線ホームの南側にある4・5番線から発着します。
米坂線は奥羽本線とは線路の幅が違う関係から、米沢駅から先へ乗り入る事が出来ないので全列車は米沢駅を起点にしています。

置賜地方の田園地帯を新型・GV-E400系が走行
列車は米沢駅を発車すると大きく西へ曲がり、田園の中を走ります。
羽前小松駅
山形県川西町の駅で住宅街が近く学生の利用が多い駅です。
そんな羽前小松駅には、10月12日付で駅長に就任した猫の「しょこら」がいます。
駅長ニャります 迷い猫しょこら、町の人に愛され大抜擢https://t.co/juwC7OlW2a
山形県川西町のJR米坂線・羽前小松駅で保護されていた迷い猫。6月に開設したツイッターのフォロワー数は徐々に増え、700人近くに。しょこらに会おうと列車で駅を訪れる人も出始めた。 #猫 #山形 pic.twitter.com/cdvQX0UTyT
— 朝日新聞デジタル編集部 (@asahicom) October 3, 2019
しょこらは半年前に駅に迷い込み、住み着いた結果,、地域住民から可愛いと評判になり駅長に大抜擢されたシンデレラキャットなのです。
Twitterの公式アカウントは早くも1200人を突破、米坂線のために今日も駅長業務を頑張っています。
駅長@しょこら(羽前小松駅)@chocolat_komatu
今泉駅
山形県長井市の中核駅

画面右がフラワー長井線
赤湯~荒砥を結ぶ第3セクター「フラワー長井線」と接続します。
フラワー長井線はかつて国鉄長井線でした。今泉駅を前後した一部の区間で米坂線と一本の線路を共有しています。
今では会社自体が違いますが、元は同じ国鉄路線だった名残が見られます。
羽前椿駅
山形県飯豊町の駅で、木造駅舎が特徴的な無人駅です。
そして温泉が駅から近くにあります。その中のおススメが「がまの湯温泉 いいで旅館」です。
見た目は少々古い旅館といった雰囲気でがまガエルの石像が印象的です。
長井市や米沢市が近いこともあり米沢牛のすき焼きや鯉料理が楽しめます。
1泊12000円~ 日帰り個室利用は5000円~ 日帰り入浴は大人400円です。
個人的におすすめなのがお土産コーナーで売られている「馬肉チャーシュー」です。
飯豊町は馬肉の産地でもあって馬刺しが安く手に入ります。
この馬肉チャーシューは甘辛く煮込むことで食感が柔らかくなり、脂身が少ないのでしつこくありません。
つまみやおかずにピッタリ合うので良く買っていってました。
列車は手ノ子駅を過ぎると周りが田園から山あいへと変わり、県境に向かって進んでいきます。
沿線にはブナやカエデの木が茂り、秋には紅葉できれいなスポットとしてオススメです。
小国駅
米坂線内で3番目くらいに大きい中核駅で、このあたりから街として建物が目立ち始めます。
小国駅周辺の紅葉スポットとしておススメするのが「赤芝峡」です。
このように周りの紅葉と列車のオレンジ色が合った写真が撮影できます。
車窓からもほんの数秒ですが赤芝峡の紅葉を眺める事が出来るほか、駅から車やレンタサイクルでアクセスが出来ます。
この付近では平日休日問わず多くのカメラマンが写真撮影に訪れます。
小国駅はえちごワンデーパス・ツーデーパスのフリーエリア内に入っています。
なので新潟駅から小国駅までは最短で1時間で行ける紅葉スポットとしてオススメします!!
また1日500円でレンタサイクルを使用できます。
ただし、えちごワンデーパス・ツーデーパス利用者は無料でレンタルできる特典がついているのでお得です。
東京駅からアクセスする方は新潟経由でフリーパスとレンタサイクルを利用するのが良いかと思います。
列車は小国駅を出るといよいよ新潟県です。再び森林の中や川に沿って走ります。
小国~坂町間は米坂線内で最も本数が少ない区間で1日6往復
1往復が小国駅どまりで新潟県内の利用者はほんの少数のみという状態です。
赤芝峡アクセス
小国駅からの所要時間 | 備考 | |
車 | 7分 | 駐車スペースあり |
レンタサイクル | 24分 | 小国駅にあり、1日500円 |
徒歩 | 50分 |
坂町駅
新潟県村上市の駅
羽越線と接続し、観光列車の快速「海里」が停車します。
特急いなほも停車するので新潟方面へのアクセスは良好です。
ただし乗り継ぎ以外の要素は薄く、駅前にはロータリー程度しかありません。
米坂線まとめ
- 米沢・新潟どちらからもアクセスできる
- 区間によっては2~3時間間が空く
- 秋は紅葉がキレイ
- 冬は豪雪地帯
- 沿線の食べ物がおいしい
- 魅力度はある・PRが不足しているのかも
- 快速海里を使った臨時列車に期待できる
さいごに
いかがでしたか?
山形県の紅葉のシーズンは10月下旬~11月中旬くらいです。
今回は時期や沿線からのアクセスを考慮し近い場所を中心にピックアップしました。