先日ネットでこのような記事を見つけました。
タイトルの通り、令和になってもなお昭和の雰囲気が伝わる渋い車両ですが、
その数少ない国鉄型の一つ「キハ40系」が鉄道ファンのあいだで注目されています。
その見た目の通り古い車両で、普通列車として長い間運転されていますし、
新たに観光列車として生まれ変わったものがあったりと見た目によらず個性豊かな車両です。
鉄道ファンが注目する懐かしの車両「キハ40系」
今回はJR東日本で活躍する車両を特集していきます。
こんな方におすすめ
- レトロな国鉄型車両に乗ってみたいという方
- キハ40形の動向が気になる方
- どんな車両か改めて知りたいという方。
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ページコンテンツ
キハ40系とはどんな車両?

羽越本線 桑川駅にて
キハ40系は日本全国の非電化路線で現在も活躍している車両です。
鉄道好きなファンの方やそうでない方も旅行で鉄道を利用した際、このような車両を見たことがあるかと思います。
正確に言えばキハ40形・47形・48形の3種類がありますが、当サイトではまとめて「キハ40系」と呼ばせていただきます。
キハ40系と言えば「国鉄型」「ローカル線」といったイメージが最初に浮かんできます。
まさしくイメージとおりで国鉄型の車両に乗りながらゆっくりと旅ができるのがキハ40系の醍醐味なのです。
しかし決して特別な車両ではありません。
利用する人によっては揺れる・うるさい・遅いと思う方もいます。
今キハ40系を目的に乗る人は鉄道ファンや旅行好きな方ぐらいかと思います。

羽越本線 越後寒川~今川にて
誕生の理由は?答えは蒸気機関車を完全引退させるため?
そんなキハ40系は1977年に製造がはじまり、888両が製造されました。
製造から40年以上が経っていますが、エンジンの載せ替えなどメンテナンスや車体が丈夫なのが長く使われている理由です。
引用:D51とその仲間達より
1970年代まで国鉄では蒸気機関車が輸送の主力でした。やがて都市部は電車・地方では気動車と蒸気機関車の活躍できる場所は無くなっていきます。
また、国鉄は「動力近代化計画」のもとに、蒸気機関車の完全廃止を目標としました。
蒸気機関車のデメリット
- 燃費が悪い
- 煙に含まれるガスが公害の原因となった
- 乗客・機関士への体に悪影響があった
- 勾配やトンネルでは機関士の死亡事故が多発
- ターンテーブルなど設備投資にお金がかかる
これらを改善するために国鉄は気動車の製造を急ぎました。しかし、当時の気動車はエンジンのパワーがとても弱く、故障が良く起こっていました。
製造から早くも老朽化が目立った気動車に代わって作られたのが「キハ40系」でした。
キハ40系には1950年代に設計されたDMH15というエンジンを改良されたものを搭載しました。つまり、新しく設計されたエンジンでは無かったのです!
この動力近代化は必要急務の案件だったので、エンジンの新設計より導入のスピードを優先させました。
ポイント
- 生まれた理由は蒸気機関車の廃止から
- 当時の気動車は性能が低かった
- 古いエンジンを改良したものを利用
キハ40形・47形・48形の違いとは?
当ブログではキハ40形・47形・48形の3つの形式をまとめて「キハ40系」と呼ばせてもらっています。
ではこの3つは数字以外では何が違うのでしょうか?
実は性能はほとんど一緒なんです!性能は外からは見えませんが、その外観に違いが出ています。
キハ40形 | |
基本編成 | 1両 |
運転台の位置 | 両側 |
ドア | 片開き |
座席 | ボックスシート |
デッキの有無 | 有 |

出典:KATO製品HP
キハ47形 | |
基本編成 | 2両 |
運転台の位置 | 片側 |
ドア | 両開き |
座席 | ボックスシート・一部ロングシート |
デッキの有無 | 無 |
出典:KATO製品HP
キハ48形 | |
基本編成 | 2両 |
運転台の位置 | 片側 |
ドア | 片開き |
座席 | ボックスシート |
デッキの有無 | 有 |
性能は同じでも路線ごとの用途や環境によってちょっとした違いがあります。実際に乗る機会があれば注目してみて下さい!
キハ40形はJR北海道・東日本・九州で、キハ47形はJR西日本・四国で、キハ48形はJR東日本で多く見られます。
JR西日本にだけ存在する「キハ41形」?
運用される路線によっては1両だけで済む場合があります。
しかしキハ47形・48形は2両1セットなので1両で間に合うと分かっていても運転せざる負えない場合もあります。
そこでキハ47形の通路側に運転台を取り付けて1両でも運転できるように改造をしました。
それが「キハ41形」です。
見てみると正面が角ばった切妻で、改造されたがゆえにオリジナルとは違った車体となっています。
このような改造はJR西日本でのみ見られます。
観光列車になったキハ40系
キハ40系はその車両数の多さや、汎用性の高さから、キハ40系が観光列車に改造されたものもあります。
JR東日本では窓を開放したトロッコタイプの「風っこ」や世界的に人気の「リゾートしらかみ」が代表的です。
JR西日本では「花嫁のれん」「○○なはなし」などキハ40系をベースにした観光列車が次々とデビューしています。
JR九州ではやはり「或る列車」ではないでしょうか?普通列車だったのが特急列車以上のクオリティとなるとは、製造当初であれば思いもしないはずです。
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キハ40系はどうなるの?
キハ40系はどうなるのか?正直私もわかりません!なのでここからは予想も交えて解説を進めます。
キハ40系は製造から43年が経ちます。鉄道車両の寿命が40年と言われているのでいつ廃車になってもおかしくないのです。
しかし、いろいろな理由から今でも活躍しています。規模が大きい延命工事をしたJR西日本や新型車両を買う資金がなく、ボロボロなのにだましだまし使うJR北海道などつましい努力によってキハ40系は生かされています。
一方でいち早く全廃したJR東海や、電気式気動車の導入で全廃が目の前なJR東日本の例もあるので、活躍する場はどんどん小さくなるでしょう。
やがて寿命はやってきます。製造年から考えるとあと10年以内に日本から消えるでしょう。
観光列車はどうなるか分かりません。また最近の流れでは廃車解体ではなくミャンマーへ譲渡されるパターンもあるのでもし乗れなくなったらミャンマーに行くのも一つの手ですね。
まとめ
キハ40系とはどんな車両なのかここまで読んでくださった方には伝わったかと思います。
昔の車両と言えば、蒸気機関車を除けばほとんどが姿を消してしまいます。国鉄時代の色を残したキハ40系も残された時間はもう間もなく終わります。
ぜひ思い出に乗ってみてはどうでしょうか?
なお、今キハ40系に乗れる区間を当サイトでまとめた記事が読めます!気軽に読んでください!