2020年の3月14日、その中でもおめでたいニュースとして「常磐線全線復活」がありました。
常磐線は2011年の東日本大震災でいわきから北は津波で流され壊滅的な被害を受けた路線なので、東北が好きな私としては9年ぶりの全線開通には思わず「よっしゃー!」とガッツポーズしたくらいでした。
そんな中である一つの名車が引退します。
今回は常磐線で最後まで活躍する651系電車について現在の運用や今後について深堀りしていきます。
こんな方におすすめ
- スーパーひたちからの651系のファンだという方
- 3月までに乗り納めしておきたい方
- ダイヤ改正後の動向が気になる方
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651系が引退する理由
今回のダイヤ改正で不通区間の富岡~浪江が開通し、これで震災から9年ぶりに常磐線が全線開通します。
それまでは電車が運転可能な範囲でダイヤが組まれており、いわき~富岡は1時間に1本普通列車が走っていました。
その内2往復の普通列車にはかつて特急「スーパーひたち」として活躍した651系電車が担当することが、ファンから熱く注目されていました。

特急の面影がバッチリ残りながら普通列車として運転される いわき駅にて
ダイヤ改正後は運転系統を原ノ町駅で区切ることになり、いわき~原ノ町は青いラインのE531系電車・原ノ町~仙台は緑と赤のラインのE721系と701系電車に統一されることになりました。

常磐線原ノ町~岩沼を担当するE721系電車
この時点で651系が普通列車として運転されることはなく、事実上「引退」することになります。
暫定的だった651系普通列車
元スーパーひたちの651系が普通列車として運転を始めたのは2017年7月22日からでした。

デビュー当時のリリース 付属編成の4両で運転が決まった 引用:JR東日本 水戸支社HPより
いわき~竜田までの1日2往復の運転で、当時は特急型車両に乗車券だけで乗れる乗り得な普通列車として注目を集めました。
理由は明確ではないですが、おそらく車両の有効活用ではないでしょうか?
現在ではいわき~富岡を1日2往復しており、3月13日まで普通列車として運転されました。
651系普通列車の時刻表
列車番号 | いわき駅 | 富岡駅 | |
673M | 10:27 | → | 11:09 |
672M | 12:10 | ← | 11:28 |
683M | 16:13 | → | 16:54 |
682M | 17:46 | ← | 17:04 |
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651系のデビューから今までの歴史
651系は1989年に常磐線の特急「スーパーひたち」としてデビューしました。
JR東日本にとって初めての新型特急電車であり、デビュー当時はその真っ白な車体から「タキシードボディのすごいヤツ」というキャッチコピーが着いたほど新鮮でした。
その名の通り、性能も高く以下の目新しい3つの機能を取り入れた651系は今までの特急車両とは性能や満足度で圧倒的に差を付けました。
ポイント
- 最高時速が日本初の130㎞、
- ヘッドマークにLED表示を採用、
- 間接照明やグリーン車のビデオサービス
2012年に新型車両E657系がデビューし、常磐線の特急車両が統一され、651系はスーパーひたちから引退。
その後は高崎線の特急草津・あかぎや伊豆方面の観光列車「伊豆クレイル」に転用改造されています。

小田原~伊豆急下田の観光列車に生まれ変わった編成もある
一方で震災で寸断された原ノ町駅に数年留置された上で撤去・解体された編成が出ました。
デビューから31年目、車両の老朽化や設備面の劣化が目立ち始め一部を除いて廃車となっています。
今後はどうなる?
3月13日をもって常磐線の普通列車から引退しましたが、車両についてはどうなるのかまだ明言されていません。
しかし車両の老朽化や用途がなくなることが原因で結果、廃車になるのではないかと思います。
また、伊豆クレイルが2020年6月に引退、ラストランを予定していましたが、新型コロナウイルスの影響でラストランは中止。
よって事実上の引退を迎えました。
2020年現在、特急草津・あかぎで運転中。まだ乗れる機会は続きそうです。
まとめ
- ダイヤ改正後はE531系に統一
- 今後の動向は分からない
- 現在は特急草津・あかぎで運転中
かつてのスーパーひたちの車両が普通列車として走っているのは胸が熱くなりました。
なぜなら子どもの頃に仙台へ遊びに行くと駅にはスーパーひたちが必ずいたことを思い出すのです。
そんなスーパーな車両も31歳とはいつ引退してもおかしくない年頃ですが、特急ひたちのイメージが未だに色濃く残っているので少し寂しくなります。
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