車両図鑑

115系電車の今後は?今のうちに見ておきたい国鉄型電車

国鉄が民営化されたのが1987年のことです。あれから33年経ち、鉄道はサービス・技術の質がグンと上がりました。

しかし、JRとなって33年経った今でも活躍する「国鉄型」と呼ばれる車両がまだまだ活躍しています。

その一つが115系電車です。今回は2020年時点での115系電車に乗れるエリアを中心に115系の今を紹介します。

 

こんな方におすすめ

  • 懐かしい国鉄型に乗りたい方
  • 115系の動向が気になる方

 

 

115系電車とは?

115系電車は、東北本線・高崎線用に1963年から1983年まで製造された中長距離用の通勤型電車です。

車両の性能は先行して製造された常磐線の401系電車を元に作られ、東海道本線用の113系が「平坦でスピードが出せる」車両に対して115系は「勾配がある路線で走れる」電車として設計されました。

また、耐雪構造を採用しているので雪が多い地域でも活躍できる性能を持っています。この特性を生かして信越本線・上越線など雪の多い地域の普通列車として大活躍をしました。

ポイント

115系は勾配と雪に強い電車だった!

それまでの電車はドアが2か所しかなく、115系は3か所に増えたことで短時間で乗客の乗り降りができるようになりました。

通勤電車と言えばロングシートが一般的ですが、115系はロングシートとボックスシートを用意し、長距離での利用にも重宝されてきました。

ここから現在活躍する115系について紹介します。

115系は新潟・長野・岡山で活躍中

115系はJR東日本に21両・JR西日本に251両・しなの鉄道に59両在籍しており、主に普通列車で活躍しています。

国鉄から受け継がれたのが1875両で、2020年時点で331両まで減少。わずか17%が残るばかりです。

 

いずれも編成あたり2~4両で、2編成を連結して最大で6両で運転されます。

新潟地区

吉田駅にて 奥が115系・手前がE129系

JR東日本新潟支社に3両編成が7本在籍しています。以前は新潟県内全域でその姿が見られましたが、新型車両E129系が導入され大半が廃車となりました。

JR東日本全体で数えてもこの21両のみとなり、国鉄から受け継がれたうちの1.77%にまで減っています。

かつては中央本線・上越線・両毛線の普通列車として活躍しましたが老朽化により廃車、1996年からしなの鉄道に59両を譲渡した関係でかなり数を減らしています。

現在では弥彦線・東三条~吉田と越後線の朝夕ラッシュ時、信越本線・新潟~新井を走る快速1往復で見られるのみとなり、今後E129系によって置き換えられる予定なのでいつ姿を消してもおかしくない状態です。

新潟地区では以下の区間で115系が走ります。

信越本線 直江津~新潟(えちごトキめき鉄道の妙高はねうまライン 新井~直江津間に乗り入れ)
越後線 新潟~吉田~柏崎
弥彦線 東三条~吉田

新潟支社の115系はカラーリングが7パターンあり、1つ1つ色が違うのが特徴です。

カラーリングは以下の7色で展開。全て普通列車で運転されており、どの色がどの路線に入るのか行ってみてのお楽しみです!

湘南色
新潟支社色(1次)
新潟支社色(2次)
新潟支社色(3次)
弥彦線色
弥彦線色(旧)
懐かしの新潟色

なぜこんなに色の種類が多いのか?おそらくJR東日本新潟支社がファンサービスでしたものと思います。

 

実際に2010年辺りに走っていたのは湘南色・新潟支社色の2次と3次・弥彦線色のみで、懐かしの新潟色・1次新潟支社色・旧弥彦線色は検査明のタイミングでリバイバル塗装としてデビューしたばかり。

そして2018年2月に「『私と通勤・通学電車』~みんなで選ぼう 115系車両デザイン」の中で復刻してほしい色を投票によって決める試みがなされました。

結果、2次新潟支社色と弥彦線色が採用、一度は消えた色がファン投票で決まるのは遊び心でもなかなかできないでしょう。

 

越後線・柏崎~吉田と弥彦線・東三条~吉田に行けば出会える確率は高くなりますが、昼11~13時台に新潟駅まで乗り入れるので新潟市内で手軽に狙って見るのもいいかもしてません。


 

岡山地区・山口地区

JR西日本には251両が在籍中で、岡山県と山口県を中心に以下の路線で活躍中です。

山陽本線 姫路~三原・岩国~下関
伯備線 倉敷~伯耆大山
山陰本線 伯耆大山~西出雲
赤穂線 播州赤穂~東岡山
福塩線 福山~府中
宇野線 岡山~宇野
本四備讃線(瀬戸大橋線) 茶屋町~児島

JR西日本には国鉄から590両が受け継がれ、2020年時点ではそのうち42%が現存しています。

かつては広島県でも運転されていましたが、227系が導入されたことによって山陽本線・呉線・可部線からは引退し、岡山県と山口県へと活躍エリアを狭めていきました。

使用するのは画像の115系、山吹の花のような濃い黄色が目を引きます。

JR西日本では普通列車で使う国鉄型車両は、維持費を安くするためと運転エリアを判別しやすくするために色は1色でかんたんにしているのが特徴です。

岡山・山口ではこの濃い黄色が使われており、まっ黄色をもじってファンからは「末期色」と呼ばれています。可哀そうに・・・

 

普通列車には115系のほかに、117系と105系と共通して運用についていますが、伯備線は115系でないと入線できません。

115系は勾配に強く、岡山県と鳥取県の県境を越えられる唯一の車両なので伯備線に乗られるときは100%遭遇できるでしょう。

 

JR西日本の場合、より長く使えるように「体質改善工事」を施してあります。いくつか例を挙げてみるとこのように変更されています。

ポイント

  • 外板の一部を錆びに強いステンレスにする
  • 窓枠の変更
  • 主要電動機の小型化
  • 車内の配線を引き直し
  • 運転台の窓ガラスをパノラミックウィンドウとし、視界を向上
  • セミクロスシートから転換クロスシートに変更

これによって既に老朽化した115系の寿命を30~40年伸ばすことに成功。大規模なリフレッシュ工事となったのでJR東日本とは違う雰囲気を感じるでしょう。

ボックス・ロングシートから新快速のようなクロスシートに変更

 

また岡山地区の115系にはこのような変わり種があるのをご存知でしょうか?

伯備線 総社~豪渓にて

115系より103系に似た凹凸のないスッキリした先頭車両です。これはローカル線区に合わせて短い編成で運転できるように大きく改造された編成で、主に運転台がなく使い道のない中間車の余ったものを使用しています。

通常115系は1編成あたり最低4両で設計されましたが、こちらではワンマン運転に当たって2両編成に短縮されています。

 

JR西日本の115系は京都府・兵庫県の以下の路線でも活躍しています。

山陰本線 綾部~城崎温泉
舞鶴線 綾部~東舞鶴

車体はこのように緑色一色で、かつて東海道本線で活躍した113系と共通して運用されています。よほどのファンでない限り、ほとんど見分けがつかないと思います。

※イメージ 湖西線 和邇駅にて

岡山地区限定で見られる「湘南色」

岡山地区を走る115系は全て黄色というわけではありません。3両編成2本がオレンジと緑でお馴染みの「湘南色」で活躍中です。

黄色の編成と連結して走ることが多々ありますが、日本で5本しかない貴重な湘南色なので出会えたらラッキーかもしれません。

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しなの鉄道

しなの鉄道 屋代駅にて

さいごはしなの鉄道の115系について。しなの鉄道は長野県の軽井沢~長野と長野~妙高高原を結ぶ北しなの線で活躍中です。

しなの鉄道は北陸新幹線高崎~長野が開業した1996年にJR東日本から第3セクターに転換された路線で、115系はJR東日本から譲り受けた車両を使っています。

長野地区でかつてはJRも115系による普通電車が運転されていましたが、北陸新幹線長野~金沢開業で再びしなの鉄道に115系が引き渡されました。

 

そんなしなの鉄道にも新型車両「SR1系」が導入され、全部で52両が置き換えられるとのことです。

国内で2番目に多く115系が走る地域ですが、新型車両導入が決まっている以上あと数年で引退となりそうです。

 

しなの鉄道の115系には全8色のカラーリングがあり、ファンの間では懐かしいカラーを見られると人気を集めています。

オリジナル色
湘南色
横須賀色
長野支社色(1次)
長野支社色(2次)
台湾自強号ラッピング
コカ・コーララッピング(2020/10/2 引退)
ろくもん号

Rsa - 投稿者自身による作品, CC 表示-継承 3.0, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=38525953による

 

岡山・新潟と同じく湘南色、かつて中央本線や信越本線など長野県民にはおなじみの横須賀色と長野支社色2つ。

そして台湾鉄道とのコラボカラー・自強号ラッピングに観光列車「ろくもん」号と、新潟に負けないラインナップとなっています。

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目当ての115系電車に出会うには?

これだけのカラーバリエーションがあると、「あの色にどうしても乗りたい!」と思いませんか?

JRの場合、どの色の115系が走るかこちらが知ることはできません。一方しなの鉄道の場合、「公式HP」で確認できます。

公式HP内の「車両運用行路表」から1か月分の運用をチェックできます。これはうれしいですね!

注意

運用と行路は番号で記載されているので、スマートフォンでは少々見づらくなっています。なのでパソコンで確認、またはプリントアウトして確認するのがオススメです。

しなの鉄道が公式に発表した情報なので信ぴょう性があるのと、目当ての車両に出会える確率が格段に上がるので参考にするのが良いです。

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115系は廃車に?今後はどうなる

115系が活躍するのは新潟・岡山・山口・長野の4県ですが、その内新潟と長野については数年以内に引退する目途が立っています。

岡山・山口の115系ははまだ言及されていませんが、大規模なリフレッシュ工事をしたのであと10年くらいは現状維持かもしれません。

しかし製造から60年近くたち、性能やサービスにおいて新型車両と比べると見劣りするのは否定できません。

 

改めて115系の今後の予想をまとめるとこのようになります。

エリア 引退時期 後継車両
JR東日本新潟支社 不明 E129系
しなの鉄道 2024年 SR1系
JR西日本岡山支社 不明 不明
JR西日本広島支社下関総合車両所 不明 223系?

引退の間際になると最後の115系を撮影・乗車するために大勢訪れるのはあるあるですが、現在では一部のファンが行き過ぎた行為がどんどん過激になっています。なので行ける時に乗りに行ったり撮りに行くのをオススメします。

また、中央本線・上越線で現役の頃の映像作品がたくさんリリースされているので家で楽しむのも良いでしょう。

まとめ

鉄道ファンから熱い注目を集める115系電車についてまとめました。おさらいすると

  • 新潟県では3両7編成が活躍、カラーは7色で展開
  • 岡山・山口ではいまだに健在、色は黄色
  • しなの鉄道ではあと数年は健在
  • JR東日本では引退間近
  • JR西日本ではまだまだ大丈夫
  • ラストラン時には注意してください

 

かつてはどこにでも見られた車両ですが、少なくなった今だからこそその魅力が見直されているのでしょう。

特に令和に入って湘南色や横須賀色といった「国鉄時代の塗色」がまた見られるのは鉄道ファンとしてはうれしいところです。



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