車両図鑑

引退から一周年!今からでも乗れる東急7000系の紹介

2018年11月24日のこと

東急池上線・多摩川線で活躍した名車

「7700系」が引退しました。

 

あれから一年が経ち、今でもSNSで当時の思い出を見る事が出来ます。


7700系は7000系をマイナーチェンジした改造車両ですが

その東急7000系が残した功績は大きいものでした。

そして今では日本各地の中小私鉄で活躍する姿を見る事が出来ます。

 

今回は引退から一周年ということで「東急7000系」を

収録したDVDを参考に7000系の魅力に迫ります。

 

7000系の事を知りたい方

もっと活躍を見てみたい方

今からでも乗りに行きたい方

 

は今回の内容で理解が深まるでしょう。

 

東急7000系の伝説

引用:DVD「東急7000系」より

今から58年前の1962年に日本で初めて「ステンレス」で製造された車両が登場しました。

それが東急7000系です。

 

それまでは鉄や鋼で製造されてきた鉄道車両にとって画期的なものとなりました。

 

今では銀色の車体の電車は珍しくなくなりましたが

7000系はその先駆けとなった名車両でした。

 

東急7000系はデビューから50年以上も現役で活躍し、

2018年11月24日に東急線から引退

デビューから56年もの間を東急線で活躍していたと

聞くだけでなんかすごい感じがします。

 

7000系の歴史

1946年に創業した東急車両金沢工場(現・総合車両製作所)と

アメリカの車両メーカー・バッド社が技術提携をしたことで

日本でも本格的に「オールステンレス」の車両を製造することになりました。

引用:DVD「東急7000系」より

デビュー後は東横線渋谷~桜木町を皮切りに

地下鉄日比谷線への直通乗り入れや

田園都市線・大井町線・目蒲線の主力車両となり

銀色1色のステンレスボディは後に登場する

8000系や8500系にも受け継がれていきます。

池上線で現役だった7700系 引用:DVD「東急7000系」より

1990年以降からは池上線・多摩川線での運用が主体となったほか

少し小柄で整備しやすいことから地方私鉄へ譲渡され

全国的に活躍するようになりました。

ステンレスの特徴

ステンレスは「錆びない」ことが最大のメリットで

湿気・塩害・雪害から車体の劣化が起こらないことから

日本では多く採用されています。

 

今ではアルミ合金などもありますが

ステンレス製の新型車両もまだまだ製造されています。

耐久度は鋼の2.5倍 引用:DVD「東急7000系」より

その他、鋼と比べると引張力が強く外から加わる力に対して抵抗力があります。

つまり事故でも車体が壊れにくい強い車両になります。

1934年・アメリカでの列車事故 ステンレス客車の先頭だけの破損で済んだ 引用:DVD「東急7000系」より

鋼製だとサビ止めのために車体全体に塗料を塗る必要がありましたが

ステンレスは錆びないので塗装の必要性がなくなりました。

 

今の通勤電車を見ると銀色の車体にせいぜいラインが入る程度の塗装が多いです。

それは塗料のコストが抑えられるので必要最低限の塗装で済むようになったからです。

東急7000系はデビュー当初は銀色1色の無塗装な車体だったので当時は斬新だったと思います。

加工には大きな力が必要になる 引用:DVD「東急7000系」より

デメリットは丈夫な分、加工がしづらいことと

当時はステンレスの材料コストが高かったこと

腐食しないために特殊な溶接をするので気密性が劣ることです。

 

なので新幹線や特急車両にステンレスは向いていません。

 

大量に生産する通勤電車にとって当時は画期的すぎる発明だったのではないでしょうか?

 

東急7000系の特徴

まずはその銀色に輝く車体です。

車体は凸凹と波を打っているような昔の車両でよくみられるタイプです。

引用:DVD「東急7000系」より

これを「コルゲート加工」といい

熱や寒さで車体が伸び縮みしても影響が無いようにあえて凸凹させています。

 

今でも私鉄の車両でコルゲート加工を見る事が出来ます。

 

次にその丈夫さです。

前述の通りデビューから56年間東急で活躍

今でも地方の私鉄に譲渡された元東急7000系は現役で動いています。

元日比谷線3000系 7000系と同じステンレス製のコルゲート加工  松代駅にて

それはステンレスが腐食せず耐久力がある素材だったからでした。

 

7000系には時代や路線の環境に合わせて改良がされてきました。

その一つ7700系は2018年のラストランまで走っていた形式ですが

違いは冷房化・ワンマン対応化・運転席の改造で

車体については大きな劣化が無くそのまま使い続けられました。

 

最後は「保守点検・ランニングコストの削減に成功した」ことです。

 

鋼製の車体の場合1~3年のペースでサビ止めの塗装をしていかなければなりませんが

ステンレスの場合サビの心配がないので塗装の工程がなくなります。

補修工事には多額の金と多くの人が必要だった 引用:DVD「東急7000系」より

また大枠や窓枠を定期的に補修してきたのが短時間で済むようにもなり

工場でのメンテナンスにかかるコストと時間を大幅に削減する事が出来ました。

手作業ながらも無駄な工程は無くなった 引用:DVD「東急7000系」より

当時ステンレスの価格は鋼より2~6倍高かったのですが

製造での材料の無駄・作業の無駄がなく合理的に製造が出来ました。

結果稼働率が高く性能が良い経済的な分、鋼製の車両と同額で作れる

車両として7000系は高く評価されました。

1962年製の元京王帝都電鉄3000系 引用:DVD「東急7000系」より

7000系と同じ年に京王電鉄井の頭線用3000系と南海電鉄6000系がデビューします。

これらの車両もかなり長く使われ、今でも現役な働きっぷりが見られます。

 

まだまだ乗れる!地方の東急7000系

 

ここでは地方の私鉄で今でも活躍する東急7000系を紹介します。

 

弘南鉄道

引用:弘南鉄道HPより

弘前を中心に大鰐方面の大鰐線と黒石方面の弘南線で活躍中

現役当時のスタイルにコーポレートカラーの青が特徴

 

石川鉄道

石川県の野町~鶴来の石川線と金沢~内灘の浅ノ川戦で活躍中

コーポレートカラーはオレンジ

引用:Wikipediaより

電気機器をJR・西武鉄道・営団地下鉄の廃車圧製品を組み合わせ

600v直流に対応できる改造がされています。

 

今年に入ってから東京メトロ日比谷線の03系が譲渡されているので

7000系は近々引退ということになるかもしれません

福島交通

 

福島~飯坂温泉を結ぶ飯坂線で活躍していました。

ダイヤモンドカットと呼ばれる先頭車ではなく切り妻になっています。

中間車両に新しく運転台を取り付けた改造車両が主力でした。

 

今では元東急1000系による車両に置き換わり定期運転から引退

その後は臨時列車で見られるかもしれません。

水間鉄道

引用:Wikipediaより

大阪府貝塚駅~水間観音駅の5.5㎞を結ぶ私鉄で

福島交通同様に運転台取り付け改造車が走っています。

 

豊橋鉄道

渥美線に2000年デビュー

 

親会社である名鉄の車両を使っていたのですが

スピードアップが出来ないという理由から7200系を使用することに

今では10編成が活躍

引用:Wikipediaより

カラフルトレインと言い10編成全て違うカラーリングに

なっている辺りが他社とは違います。

 

ちなみに7200系の中には上田交通で使われた編成があるようです。

大井川鉄道

静岡県金谷~千頭の本線の普通列車として運転されています。

引用:Wikipediaより

かつて青森県の十和田観光電鉄が使用した車両で

廃止に伴い大井川鉄道が購入しました。

つまり鉄道車両として「第3の人生」を送るという

十和田観光電鉄時代 原形をとどめた外観だった 引用:DVD「東急7000系」より

極めてレアなケースなのがファンの間で人気となっています。

 

他社とは違い1両で運転できるよう両側に運転台をつけた改造がされています。

しかし実際は1両ではなく2両で運転されることが多いようです。

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株式会社ビジュアル・ケイ
B00A21LI30

養老鉄道

2018年11月24日のラストランで走った編成を含め15両が譲渡されました。

元近鉄600形が老朽化したため半数近い車両を置き換えるようです。

養老鉄道オリジナルカラー「緑歌舞伎」 引用:Wikipediaより

現役時代のオリジナルカラーと

貫通扉が黒で縁取るように緑色のラインを伸ばした

緑歌舞伎塗装」の2パターンで運転中です。

東急時代の「歌舞伎塗装」 ちなみにこの名前はファンの中でのあだ名です。 引用:DVD「東急7000系」より

東急時代に見られた「歌舞伎塗装」をオマージュしたカラーが

見られるのは個人的には嬉しいポイントです。

総合車両製作所横浜事業所

元東急車両の敷地内

歴史記念パークに2両が静態保存されています。

こどもの国線から引退後2009年に廃車 敷地内に保存されている引用:DVD「東急7000系」より

特に新しいカラーリングもなく銀色1色の車体はデビュー時のそのままの姿です。

 

原則的に一般公開はされていませんが

将来、一般にお目見えするかもしれません。

 

まとめ

  1. デビューから58年でもまだ現役
  2. 日本の鉄道車両にステンレスという革命が起きた
  3. 経済的かつ合理的な車両設計は今でも続く
  4. かつての7000系は地方に行けば乗る事が出来る
  5. コルゲート車体の電車は今では貴重なものになっている

 

さいごに

いかがでしたか?

 

今回は「東急7000系~日本初!オールステンレスカー完成50周年記念~」を

参考にさせていただきました。

 

DVDをみた感想として東急7000系というより

ステンレスカーにスポットを当てている内容でした。

 

記録映画「ステンレスカー」が26分間収録されています。

 

デビュー当初の東急7000系の貴重な映像もあり

ステンレスカーについてとても為になったので

見る価値がある一本ではないかと思います。



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