昭和の懐かしさを感じる「キハ40系」は鉄道ファンの間で人気が高まっています。
前回はJR東日本での様子を特集しました。読まれていないという方はお時間のある時にご覧ください。
JR西日本では北陸・山陰・山陽の非電化区間で主力として活躍しています。
特にファンから人気が高い朱色5号をまとった「首都圏色」通称「タラコ」に乗れる確率が高い所がオススメするポイントです。
また、「花嫁のれん」「○○なはなし」「べるもんた」などキハ40系を改造した観光列車が次々と現れています。
こんかいはJR西日本のキハ40系について観光列車と今後の展開を含めて解説します。
こんな方におすすめ
- 懐かしのタラコ色に乗車してみたい方
- どこで運転されているか知りたい方
ページコンテンツ
JR西日本での運転状況
2019年7月現在では以下の路線で走っています。
・山口線 | 新山口~益田 |
・山陽本線 | 櫛ケ浜~徳山・幡生~下関 |
・岩徳線 | 岩国~徳山 |
・芸備線 | 広島~三次 |
・境線 | 米子~境港 |
・因美線 | 東津山~鳥取 |
・山陰本線 | 豊岡~幡生 |
・播但線 | 寺前~和田山 |
・吉備線 | 岡山~総社 |
・津山線 | 岡山~津山 |
・氷見線 | 高岡~氷見 |
・城端線 | 高岡~城端 |
JR東日本より活躍の場は広く運転されています。主に中国地方のローカル線を中心に運転されています。
他者と大きく違うのが「大幅な延命工事」をしたため、車両の寿命が延びた所です。
よく見ないと分かりづらいですが、次の点がパワーアップしています。
ポイント
- ライトのHID化、
- 窓枠が固定、
- 化粧板の張替え
- エンジンの載せ替え
部分によっては新車同様の仕様になっています。
これにより国鉄から受け継がれた257両は30年以上の間、ほとんど廃車を出さずに現役で稼働できています。
また、最近の「観光列車ブーム」により、キハ40系を改造した新しい観光列車が登場しました。
乗って楽しい観光列車
花嫁のれん
金沢~和倉温泉を結ぶ「特急」です。
伝統工芸の加賀友禅や輪島塗をイメージしたデザインが豪華さを思わせます。
日本テレビの「笑神様は突然に」で鉄道ビッグ4と松井玲奈さんが乗車したことで有名な特急列車です。特に松井さんを含め女性陣から好評でした。
女子旅だけでなくカップルでも楽しめるに違いないでしょう!
花嫁のれん・情報
ベル・モンターニュ・エ・メール
高岡~城端を土曜日に、新高岡~氷見を日曜日に運転します。
列車名は「美しい山と海」という意味のフランス語で、長いので「べるもんた」と呼ばれています。
その名の通り、富山湾を望む氷見と五箇山合掌造りに近い砺波や城端を結ぶ北陸初の観光列車です。
個人的におすすめなのが車内で食べられる「ぷち富山湾鮨セット(要予約)」です。
寿司5貫とハト麦茶のセットで2000円です。
列車の中で寿司職人の方が実際に握りたてを作ってふるまいます。なので日本で唯一「寿司職人の乗る列車」でもあります。
予約がめんどくさいと思う方はツアーで申し込むのも一つの手です。
べるもんた・情報
○○なはなし
下関がつないだ「和」と「洋」をコンセプトにした列車。
気になる列車名は「萩」「長門」「下関」の頭文字と、そこで見て・聞いて・感じてみたい「はなし」の掛け言葉から来ています。
山陰本線の下関ー長門市・東萩を土日祝日に運転されます。
山陰本線の益田~幡生は海が絶景と人気で、鉄道写真の名所としても知られます。
しかし、現在は普通列車しか走っていません。つまりこの区間において唯一の優等列車です。
ただ海を眺めるだけでなく「○○なはなし」で鉄道旅をもっと楽しんではいかがでしょうか?
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あめつち
山陰本線・鳥取~出雲市を土日を中心に運転
「天地」であめつち・決して「雨土」ではありません。
車体は神話の里をイメージしたデザインになっています。
特に紺碧の青と日本刀を模したシルバー・正面のエンブレムが特徴的です。予約をすれば特性のお弁当やスイーツを食べる事が出来ます。
あめつち・情報
うみやまむすび
2019年7月13日にデビューした最新のキハ40系観光列車
播但線の竹田までを結んだ「天空の城 竹田城号」をリニューアルした車両です。
漆のような黒・金箔のような輝く黄金・そして桜の花・宝箱をイメージしたデザインになりました。
現在は土日を中心に城崎温泉~天橋立を結んでいますが、竹田城の最寄り・竹田を結ぶ計画もあるようです。
瀬戸内マリンビュー
土日を中心に広島~三原を呉線経由で結びます。
2019年8月は毎日運行
船のような客室と潜水艦のような丸い窓・
瀬戸内海沿いを走ることから海を航行する船を連想させるイメージとなっています。
沿線は
- 軍艦の街・呉
- 古都・竹原
- 瀬戸内の島
へアクセスが出来ます。
特にウサギ島で有名な大久野島は私も行きたいです
こちらの車両は2020年秋にリニューアルされることが決まっています。
運転範囲も尾道~宮島口とより観光範囲が広がります。
各路線ごとのカラー紹介
首都圏色(朱色5号)
製造当時と同じ朱色5号(俗称・タラコ色)が復刻版として塗りなおされており、ファンからの人気が高い。
今、JR西日本ではこの首都圏色への塗り替えが進められています。
理由は1色にすることで塗装のメンテナンスがかんたんにするからです。
なので今ではほとんどが首都圏色となり、JR東日本と違って全く珍しいものではないようです。
岡山色
茶色がかったグレーと青・茶の2本のラインが車体下に入っています。
115系電車に似たような配色でこちらは「コーヒー牛乳」とあだ名されていましたが、シンプルで落ち着いた配色で私は気に入っています。
吉備線・津山線の一部で運用されています。
広島色(引退)
芸備線や山口線で運行中・・・と思ったらこの色は消滅していました。
上が濃い黄色・黒のラインと下が白と特徴的なデザインですがなくなったとは残念です。
7年前、広島を訪れた時に芸備線のホームにちょこんと止まっていたのを覚えています。
みまさかノスタルジー
岡山~津山を結ぶ津山線限定で見られるカラー。岡山DCから運転を開始、朱色とクリームのツートンカラーは「国鉄一般色」と呼ばれ、タラコ色こと首都圏色・国鉄急行色とならんで人気です。
津山市がある「美作地方」と懐かしいという意味の「ノスタルジー」を合わせて「みまさかノスタルジー」なる愛称がついています。
土日を中心に運転されていますが、平日でも普通列車・快速列車「ことぶき」で運転されることがあります。
そして新たにキハ40形1両を「国鉄急行色」にした車両が仲間入りし、みまさかノスタルジーは3両体制で運転されます。
サンフレッチェ広島ラッピング
広島県のサッカーチーム・サンフレッチェ広島の応援ラッピング列車が運転中です。
2020/2/15
キハ40 2081 「サンフレッチェ列車お披露目」
@広島#たっくんの撮影録 pic.twitter.com/CbUROAyFJu— たっくん (@227_S36) February 15, 2020
今後の展開
JR東日本と違ってこちらは新車導入の様子はなく、しばらく安泰のようです。
大幅な改良工事のためオリジナリティで言えば損なわれていなくもない感じですが、首都圏色に乗りに行けるのは西日本の特権だとおもいます。
またキハ40系をベースにした観光列車が多い西日本ですが、ブームが続けば新しい観光列車が増えるかもしれません。
まとめ
JR東日本と比べ、ほとんどの車両が首都圏色(タラコ)に塗り替えられているのが、JR西日本のキハ40系の最大の特徴でした。
オリジナルとは若干異なっていますが、西日本に行けばまだ会える・乗れるというのが鉄道ファンにはたまりませんね!
また、観光需要が高まって、観光列車に生まれ変わった車両がこの10年で次々とデビューしています。
じつは私は西日本の観光列車はまだ乗ったことがありません。
調査するうちに乗車への欲が沸いて仕方なくなってきましたが、ベースが古いのでいつまでも走っていられるかどうかわかりません。
特に気になるのが「花嫁のれん」と「べるもんた」ですかね。是非乗って感想を書きたいと思います!