車両図鑑

新幹線のお医者さん・イーストアイ(East-i)について徹底解説!

新幹線と言えば白い車体というのが常識でした。

 

しかしこのような黄色い新幹線を見たことは無いでしょうか?

 

こちらは通称「ドクターイエロー」といい、新幹線のレールの歪み、電線の異常、騒音の測定など安全で快適な新幹線の運転のために診察をするお医者さんのような新幹線車両です。

一般には走る時刻が公表されていないので遭遇すると幸せになるというジンクスがあり、「幸せの黄色い新幹線」なんて二つ名があったりします。(高倉健の名作映画みたいですね)

 

一方、黄色くはないですがJR東日本にも新幹線のお医者さんは実在します。しかもドクターイエローよりレアな車両です!

 

今回は新幹線のお医者さんイースト・アイ(East-i)についてあまり知られていないすごさを解説します。

 

ぜひ最後まで読んでくださいね。

こんな方におすすめ

  • イースト・アイが見たいというお子様
  • 子どもの見たい!を叶えたい親御さん
  • 写真に収めたい鉄道ファンの方

※なお、内容は2019年のものを参考にしています。ご期待に添えない場合があります。ご了承ください。

 

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イーストアイとは?

仙台駅にて

東日本旅客鉄道(JR東日本)に在籍する新幹線電気軌道総合試験車である。East i(イーストアイ)の愛称を持つ。

wikipediaより

(イーストアイ)East-iとは列車の愛称で東海道・山陽新幹線で言う「ドクターイエロー」と同じような車両です。

 

正式にはE926形電車と言います。

2001年に次世代の検測専用車両としてデビューし、JR東日本エリアの新幹線の線路や電気の安全をチェックしています。

出典:wikiwandより

以前は200系電車を基にした検測車両が存在し、黄色のラインが入ったデザインでした。その車両も俗に「ドクターイエロー」と呼ばれていました。

 

改めてイーストアイを見てみると白を基調に赤いラインが入って、先頭車両にそれぞれロゴがあしらわれています。

まるで赤十字をイメージしてしまう配色で新幹線のお医者さん」のイメージがより強く感じられるなと思います。

 

イーストアイのここがすごい!

以前のドクターイエローと比べて検測や走行性能が格段に上がっています。どの項目がどのくらいすごくなったか、ここでいくつか取り上げてみましょう。

1・最高速度35㎞/hアップ!!

以前のドクターイエローは最高速度が時速240㎞/hなのに対し、イーストアイは275㎞/hにスピードアップしています。

 

これはかつて東北・上越新幹線で営業時の最高時速が240㎞だったころに合わせて検測されていましたが、1997年にはやまびことこまちが最高時速275㎞で運転されるようになりました。

 

検測結果に差が出来てしまわないように速度を合わせたものと考えられます。

2.検査項目が増えた!

検測機器の技術が上がったため検査項目が59個から88個19個も検査項目を増やす事が出来ました!!

 

その中でもDS-ATCといった最新型の保安装置やデジタル式列車無線装置にも対応するなど、より最新の項目に対応した検測が可能になりました。

3.山形・秋田・北陸新幹線が検測可能に

これは新幹線の検測史上最も画期的性能です!

 

今までの場合、当然ですが新幹線車両での規格で製造された車両を使っていました。

 

新幹線の車両は在来線より大きく、線路幅や電圧の違いから在来線には入線が不可能で、山形新幹線や秋田新幹線と言ったいわゆる「ミニ新幹線」での検測は出来ませんでした。

 

理由は線路幅は同じでも、電圧不足や車体の規格が一般的な在来線と同じでホームやトンネルを通過できないからです。

 

ミニ新幹線とは?

ミニ新幹線・正式には「新在直通新幹線」といい

車体を在来線の電車と同じにすることで駅・トンネル・電気設備は従来のまま使えるというメリットがあります。

そうすることで工事にかかるコストを抑えつつ、新幹線と直通して走る事が出来ます。

なので扱いとしては新幹線ではなく山手線と同じ在来線です。

東北新幹線などは「フル規格」といい、車体が大きいのでミニ新幹線に乗り入れが出来ません。

出典:佐賀新聞liveより

 

その問題を、車体のサイズをミニ新幹線規格に合わせたことでクリアしました。

 

新幹線車両の中で、性能や規格共に条件を満たした唯一の車両である、秋田新幹線で活躍したE3系をベースに作られています。

 

また、北陸新幹線は途中、急な勾配と電気の周波数が変わる場所があり、これらの条件に適した新幹線車両しか入線できません。

イーストアイは唯一検測が出来なかった北陸新幹線にも対策済みです。

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イーストアイの問題点

1本しか存在しない

ドクターイエローの場合、JR東海と西日本が1本ずつの計2本体制で検測できるのに対し、イーストアイは車両が1本しかないので事故や故障を起こした場合、代わりを務められる車両がありません。

 

特に全般検査(自動車で言う車検のようなもの)と被った場合、その間は検測が出来ません。

 

なのでこのように普通の新幹線車両に検測車両の1部を組み込んで検測をします。

こうしてみると車体の大きさが違うのでデコボコしてますね。

なのでこれでは検測結果に誤差が生じるのではないかと私は思いますし、変わりが効かないのは少々危ないのではないでしょうか。

検測の範囲がとてつもなく広い

イーストアイは、1回の検測で3日間走ります。そしてJR東日本エリア全域とJR北海道の北海道新幹線・JR西日本の北陸新幹線(上越妙高~金沢)を含めたエリアも検測します。

 

下図のように3日間でものすごい距離を走るんですね!

これらの路線の距離を合わせると・・・1778kmに及びます。

 

参考

これは東京から上海まで直線で結んだ距離と同じ

しかも1日の行程だけで1000㎞走ることになるので、これだけの膨大な距離での検測を1編成だけでこなすのは、かなり負担が大きいのではないかと思ってしまいます。

 

しかし普通の新幹線車両も、長距離を1日に何往復しても20年は耐久出来るので、その辺はあまり問題ではないかもしれません。

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イーストアイの今後

イーストアイは登場から今年で18年目を迎えます。

 

この18年の間に東北新幹線は盛岡から新函館北斗まで走るようになり、はやぶさの登場で最高速度は日本最速の320㎞となり、北陸新幹線は長野から金沢まで延伸されました。

試験車両ALFA-Ⅹ 新幹線の先頭はどんどん鋭くなっていく

車両についても200系の丸い鼻ではなく、E5系のような長くとんがった形に大きく変わりました。

 

このように新幹線の技術の進歩は早く、これからもどんどん変わっていくことでしょう。

 

今後は北陸新幹線は敦賀までの延伸が決まり、最終的には新大阪へ向かいます。また、北海道新幹線は札幌まで延伸します。

 

今後、求められるのは時速300㎞以上での検測検測範囲の拡大に耐えられる走行性能でしょう。

 

メモ

  • デビューから18年経つ。
  • 新幹線が延伸すれば検測する範囲がさらに広がる。
  • 今後、最高速度360㎞に対応しなければいけない。

 

既にこまちで使用されているE6系が様々な試験をしているようなのですが、

 

  1. 規格がミニ新幹線
  2. 最高速度320km/h
  3. 空気抵抗の少ないアローライン

と性能としては申し分なく、もし新型のイーストアイがデビューするとしたらE6系をベースにするかもしれません。

 

(試験の理由には諸説あります)

E6系 奥羽本線を走行

以前のドクターイエローも登場から20年で代替わりしているので、もしかしたら近いうちに引退・・・なんて日が来るかもしれないですね。

 

 

まとめ

イーストアイって実はドクターイエローより出会うのが難しいと言われているのですが、これで理由が分かったかと思います。

 

今までどうやって見られるか分からないという方がこの記事をきっかけに見る事が出来たら幸いです。

個人的にはドクターイエローにくらべてTVでの特集は極端に少ないし、映像作品は一つもないので私は今後、駅で撮影する以外にいろんな場所から見てみたいと思っています。

 

イーストアイには新幹線のほかに、在来線を検測するタイプが2編成存在します。その辺りについてはこちらにまとめています。

新幹線だけじゃない!在来線で走るイーストアイについて



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