車両図鑑

3両目のSL投入へ? 東武鉄道・SL大樹

以前このようなニュースを目にしました。

このニュースの内容を端的に言えば

東武鉄道にもう一台SLがやってくる!

ということですね。

 

SLが復活するのはマニアでなくともうれしい報告ですが

一方でこのようなニュースがありました。

SLを2台運転してきた真岡鉄道が1台を手放し

それを東武鉄道が落札したということです。

 

つまり合わせて3台SLが走るのか?

なんで東武鉄道はSLに力を入れているのか

 

今日本で一番注目されているSL列車

SL大樹を特集します。

 

東京からのアクセスも簡単なのでいつか乗ろうかな~と考えている方に

今一度知識を持って乗って頂くとより楽しめる事でしょう。


SL大樹について

東武鬼怒川線下今市~鬼怒川温泉を走るSL列車です。

2017年8月10日に鬼怒川温泉の活性化と近代化産業遺産の保存をコンセプトに運転を開始・1日3往復・土日祝日を中心に運行中です。

引用:東京スカイツリーHPより

列車名の「大樹」の由来は日光東照宮の御本尊・徳川家歴代将軍のことをそう呼ぶことと、「東京スカイツリー」をイメージさせることから採用されました。

ヘッドマークにはSL・C11形の3つの動輪を、徳川家の「三つ葉葵の御紋」に見立てたデザインに「大樹」と筆文字で書いたものを重ねています。

大樹の筆文字は書道家で日光観光大使を務める涼風花さんが書かれました。

力強い大樹の文字とギャップがあるくらい美人で驚いてしまいます。

「大樹」を揮毫した涼風花さん 引用:twitterより

SL大樹の利用について

区間 下今市~鬼怒川温泉
所要時間 約35~40分
料金 運賃:250円 

SL整理券:大人・750円 子ども・380円

※(DLの場合 大人510円 子ども260円)

購入について

運転日より1か月前から購入できます。

購入は東武線内きっぷ売り場・東武トップツアーズ窓口・または予約専用HPまで

 

この場合HPで予約された方が効率が良いです。

他にも観光を楽しみたい方は東武トップツアーズや各旅行代理店でも取り扱っています。

車両について

 

SL大樹を組む車両について紹介します。

C11形207号機

 

元JR北海道で動態保存されていたタンク式蒸気機関車。

JRだけでは収益赤字や安全面のトラブルによって、このまま保存していく事が出来なくなったため手放すことに。

その後、東武鉄道は借り受ける形ではじめて大手私鉄でSLを運転することになりました。

特徴は左右対称にある2つのライト。

これは雪が降っても視界が良くなるようにライトを、通常1つのところ2つ取り付けた「雪国仕様」となっています。

ファンの間ではその見た目から「カニ目」と呼ばれています。

北海道だけにカニなのか?と最初は思っていたのですが、見た目が由来だったんですね!

私も1度見てみたいと思っていたので北海道ではなく、鬼怒川温泉で会えるとは予想できませんでした。

 

14系客車

SLに連結された3両の青い客車は元JR四国の14系客車です。

寝台車のイメージがある14系ですが使用するのは座席普通車タイプ、12系客車と一緒に運用されます。

ヨ8000形

引用:東武鉄道 SL大樹公式HPより

SLの真後ろに連結される凸形の小さな車両です。

元JR西日本と元JR貨物の2両が譲渡されました。

貨物列車に実際に使われていた時 引用:鉄道ホビダス わが国鉄時代2より

元々は貨物列車の後ろに必ず連結されていた「車掌車」だった車両で、貨物列車に車掌が必要とされなくなった今ではこのような臨時列車でも見る事が難しくなりました。

 

この車両には自動列車停止装置(ATS)が搭載され、保安のために連結されています。なので私たち一般客が乗ることはできません。

DE10形1099号機

SLの補佐役として一番後ろに連結されています。

このように今のSL列車では後ろに別の機関車が連結されているパターンがよくあったりします。

このDE10形はJR東日本から譲渡されました。

現在でも貨物列車や臨時列車の先頭で見られる、国鉄型のディーゼル機関車です。

転車台

鬼怒川温泉駅にある転車台 引用:東武鉄道 SL大樹HPより

SLを方向転換させる転車台も欠かせないもので、大事なイベントとして使われています。

こちらの転車台はJR西日本より三次・長門市の2か所の転車台を譲渡されたものです。

設備は新しく作ったかと思いましたが、実際に使われていたものを受け継いでいるようです。


 SL大樹復活までの裏側

このプロジェクトを成功させた裏では、東武鉄道だけではなく多くの鉄道会社の協力がありました。

それはSLを未来へ受け継いでいくという意味で、「同志」によるおおきな協力を東武鉄道に与えてくれました。

車両の提供

  • JR北海道(SL)
  • JR東日本(DL)
  • JR西日本(ヨ8000)
  • JR四国(12系客車)
  • JR貨物(ヨ8000)

SLを運転する機関士と助士の育成には、日本各地でSLを動態保存している鉄道会社がそれぞれ担当しました。

機関士・助士の育成

  • JR北海道
  • 秩父鉄道
  • 大井川鉄道
  • 真岡鐵道

そしてメンテナンスの研修にはJR北海道、車両の管理は東武博物館が担当しています。

SL大樹は合計9社が参加した全国規模のビッグプロジェクトだったのです。

ではなぜここまで東武鉄道はSLに力を入れているのでしょうか?

昔SLが走っていた東武鉄道

東武東上線で貨物列車を引くSL 引用:東武鉄道SL大樹公式hPより

東武鉄道はかつて貨物列車としてSLが走っていたことがありました。

それは国鉄のような大型で性能が良いものと違い、外国製の小さなSLできかんしゃトーマスに出てきそうなタイプのものでした。

それでも大手私鉄の中ではSLが走った実績があるという自負があり、かつてSLが走った東武鉄道を甦らせるという大きな目的があったからでした。

さらにSLを導入・東武の狙いとは

ここで東武鉄道は新しくSLを導入することを発表しました。

しかも動けるSLをレンタルするのではなく1から復元をスタートさせるとのことです。

 

導入する2つのSLについて簡単に説明をしましょう。

C11 1

雄別鉄道時代の写真 引用:FNN PRIME ONLINEより撮影:石川一造(提供:名取紀之)

C11形1号機 元江若鉄道(滋賀県 浜大津~近江今津)から、雄別鉄道、釧路ふ頭開発での貨車入れ替えを経て静態保存されていました。

 

「1号機」ということはC11のトップナンバーということになりますが、実際は正式なトップナンバーではありません。

国鉄で使われた1号機は青梅鉄道公園内でいまでも静態保存され、正式にはこちらがトップナンバーです。

 

今回東武鉄道が導入する1号機は、江若鉄道が仕入れた「私鉄向けのC11形」。国鉄のC11と全く同じだけど江若鉄道内で決められた車両番号が1ということで、厳密には国鉄のSLではありません。

南栗橋研修区で修理を迎えるC111 もはやスクラップの見た目 引用:sunrise train

今回無事復帰すれば1号機は4度目の移籍となります。

東京の鉄道車両が海外や地方で2度目の活躍というのはありがちですが、4度目は前代未聞です。

 

とはいえ運ばれた時点で一目でわかる錆びれ方で、これを動けるように整備できるのか?

2020年冬の運転に向けて整備中です。

C11 325

1946年製で過去に茅ヶ崎機関区から米沢機関区に転籍。

1972年に左沢線(山形~左沢)でのさよなら運転をもって役目を終えます。

1973年から23年間、新潟県水原中学校で静態保存されていた後真岡鉄道で復活したSLです。

 

真岡鐡道だけでなくJR東日本の臨時列車として貸し出されることが多くファンからの人気が高いSLでした。

東武鉄道は1億2000万円で落札し近いうちに運転を開始する予定です。

SLは今後3両で運転か?

正式な発表では「2両体制で運行します」と書いてあるので3両ではないです。

3両なのは安定した運転が確保されてから運用を考えるともありましたが、東武鉄道はこのように表明しています。

栃木・福島エリアにおける観光活力創出による地域活性化に貢献していきたいと考えたい

もしかしたら鬼怒川温泉より先の、福島県会津地方へ乗り入れも可能性があります。

さいごに

SL大樹についてほぼ解説だけといった内容になりましたが、今の所一番力が入っているSL列車は東武鉄道ではないかと思います。

実際行ってみましたがエンターテイメント性が高くて、大人だけで乗っても楽しめるはずと思っています。

 

東京から2時間弱で乗れるのでこの機会に乗りに行ってはどうでしょうか?



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