鉄道業界への就職活動シリーズとして、今回は「エントリーシート」について解説します。
エントリーシートといえば、自己PRとか志望動機といった良く分からないものに悪戦苦闘していた昔の自分を思い出します。
ここではエントリーシートがどういうものなのかについて、そして通過を高めるコツをお伝えします。
これを読めばエントリーシートの本質が分かるので内容を理解すれば80%以上は通過します。
こんな方におすすめ
- エントリーシートの対策をしたい
- どんなふうに書けばいいのか分からない
- 何が何でも通過させたい
という方にオススメします。
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エントリーシートとは?
エントリーシート(以後:ES)とは、企業が採用選考のために用意する書類の事
よく「履歴書」とゴッチャになりがちですが、履歴書は企業が人事データとして使用する「公的な書類」なので、就職活動だけではなくアルバイト・パートの応募でも提出する義務があります。
ESは企業が採用試験の参考にする書類で全ての企業に必ずしもあるものではないです。
質問内容やフォーマットについては企業ごとに違うので独自の採用選考が出来るシステムとして大企業では導入しているところが多いです。
鉄道業界のESについて

prague metro
鉄道業界ではどうかなのか?
鉄道の内、JRと大手私鉄と呼ばれる鉄道企業の就活では100%ESが出ます。
中小私鉄にはありませんがJRや大手を受ける就活生にはESは避けて通れません。
ESでは何を聞かれるの?
ESにはその業界や企業ごとに質問する内容が違ってきます。
履歴書の志望動機欄ような当たり障りのないことから、そんなこと聞く?と思いたくなるようなトリッキーなものまで様々です。
鉄道のESでどんなことを聞かれるの?
- 自己PR
- 志望動機
- 学生時代の経験
主にこの3つが定番のテーマです。
参考・JR東日本
そして鉄道業界では・・・どちらかといえばこの3つのように当たり障りのない普通のことを聞かれます。
良く言えば「答えやすい」悪く言えば「差別化が難しい」といった感じでしょうか?
鉄道業界ではレジャー・エンタメ業界と違って、ESでウケ狙いで目立つとか個性的な文章でPRするといった小手先のテクニックを使うと間違いなく落とされます。
提出について
ESには
メモ
紙
web
の2種類の媒体があります。
紙の場合
紙のESでは
- 会社説明会に参加して専用の用紙をもらい郵送で提出する場合
- webで印刷してから会社説明会あるいは1次選考で直接提出する場合
の2パターンがあります。
この場合は
- 黒のボールペンで丁寧に書くこと
- 誤字・脱字をした場合、修正しないで1から書き直すこと
- 個性より見やすさ・分かりやすさに気を配ること
を心がけましょう。
それだけで人事担当者にはあなたの本気度が結構伝わります。
Webの場合
Webの場合、ES専用のHPから質問事項を入力していきます。
手書きの紙と違って書く手間と労力がグッと減ります。また郵送のように企業に届くまでの時間を逆算した上で投函しなくてもいいのでこちらのほうが楽に見えます。
しかしWebだとフォントやフォーマットが同じで差別化をするのがもっと難しくなるだけでなく、
心理的にハードルが下がるので気が緩み、かえって誤字脱字が増えるので充分注意しましょう。
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ESの通過率を高める4つのコツ
ESは採用選考の中でも初めの方で提出します。
何百・何千通と送られてくる中、あなたの書いたESはロクに読まれずに捨てられることだってあります。
応募者が多ければ多いほど採用担当者は、一瞬で合格か不合格かを決めるのです。
それを聞いたあなたはこう思いませんか?
「こんなに一生懸命書いたのになんで読まれないんだよ!!」そう怒る気持ちは痛いほどわかります。
私も最初の4~5社はどんなに頑張って書いてもお祈りメールが来て気持ちが萎えまくりでしたから・・・
ではもしあなたが採用担当者で応募者1万人分のESを見なければいけない場合、あなたはそれを全部読めるでしょうか?
大半の人が無理!!というはずです。読んだとしても内容が入ってこないでしょう。
実際のESの通過率は平均で約50%と言われます。なので1万人の内5000人がその場で落ちるということになります。
もちろん、人事担当者にあなたが書いたESが目に留まってくれなければ面接まで進めません。
ここでは通過する確率を高めるコツを教えます。
コツといっても難しいことや特別なことではなく、誰でも実践できるカンタンなものなので安心して聞いてください。
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文字数は制限いっぱいまで書く
ESでは質問ごとに「文字数」が決められています。
たとえば「『学生時代に経験した苦労について』を300字以内で書いてください」だったら、記入欄には300字ギリギリまで書くのが鉄則です。
これが150字で書き終わったとしたら記入欄には空白が出来るはずで、ちょびっと文章が書いてある下にガランと空白があるだけで「あ・・・やる気ないんだな」と思われます。
ポイント
文字数に制限がある場合
「~以内」ならピッタリまたは-10字
「~程度」なら±10字に収めましょう。
結論から書き起承転結でまとめる
話しの結論は最初に書きましょう。忙しい人事担当者の目を止めるために有効な方法です。
普段の会話では最初にオチを言う話し方はしないでしょう。
しかしこれが忙しい時なら話は変わります。
もし「学生時代に経験した失敗について」であなたはゼミ活動について話すとしたら
「私は○○大学□□学部で有名な△△教授の☆☆ゼミにはいっているのですが~」と前置きが長いとどうでしょうか?
イライラしませんか?
小説を読むのではないので余計なことは書かずに伝えたいことは頭に書いてしまうのです。
また話の中身は起承転結でまとめると読み手にとって興味をそそられます。
それらを踏まえると「私はゼミ活動で○○な失敗をしました。私の所属する☆☆ゼミの研究発表で~」と始まれば「この人はこんな失敗からどのように立ち直ったのか気になる!」となるわけです。
つまり、最初に書いたオチは話の「つかみ」になり、どんな話なのか一目でわかるので忙しい採用担当者の目に留まりやすくなります。なので話しの構成としては「結・起承転結」を心がけましょう。
参考
この「結・起承転結」はブログの文章でも使われている方法です。
最初に結論を持ってくることで読者にその理由を知りたいと思わせることで話を進めて行きます。
ブログの文法と似ているところがありますね!
採用したい人材かどうか関係づける
ここまでくればesが完成するのももう少しです。書く前に一言、ESの質問をそのまま受け取ってはいけません。
質問から「どういう人物を求めているのか」を意識して書かないとどんなに完璧な文章でも100%落とされます。
採用で求められる人物像については企業の採用HPか会社説明会の中で言われているはずです。そしてそれらはESを書く上での絶好なヒントになります。
たとえば求める人物像が
- 「チャレンジ精神がある人」
- 「問題解決が出来る人」
- 「協調性がある人」
としましょう。
エピソードの中にこの3つの要素を織り交ぜて書かなければ質問に対する答えにはなりません。
実際に私はこれらに合うように学生時代の経験からエピソードを書きました。
「私は東日本大震災の復興ボランティアに参加しました。参加した理由は被災地の復興に役に立ちたかったからです。4人グループのリーダーに立候補し、作業を進めました。しかし慣れない環境での力仕事に悪戦苦闘し1日では作業が終わらず悩みました。そこでチームメンバーから作業中の不満や提案を聞き入れ、その上で動線の確保や無理のないタイムスケジュールを実施しました。結果作業を効率よく進める事が出来ました。」
これは私の学生時代にあった実際のエピソードを元に書いてみました。
- 「ボランティアに参加しリーダーに立候補」=チャレンジ精神がある
- 「作業が終わらず意見を聞いて改善」=問題解決が出来る
- 「作業を効率よく進められた」=協調性がある
求める人物像にすべて当てはまっていますね。あなたのエピソードで「おっ!この人は我が社に向いている人材だな!」と人事に思わせるには、このような書き方が理想的です。
もし、全てに当てはまるエピソードが無いという方は、せめて条件のうち70%はあてはまらないかどうか、自己分析で過去の経験を深堀りしたり、言い方を考えてPRの方法を変えましょう。
就活は企業とのマッチングなので書くにあたっては企業がどんな人物が欲しいのかを意識すれば自然にESは通過します。
注意ポイント
添削してもらう
文章が出来上がったら添削してもらいましょう。
添削するメリット
- 誤字・脱字がなくなる
- 略語・話し言葉を使っていないか気づける
- 余計な文章がなくなりスッキリする
- 足りない文章をつけ足せる
どんなに内容が良くても文章に間違いがあると
「大学生のくせに常識が無いんだな」
「文章が幼稚すぎて笑える」
「仕事でミスばかりしそう」
と悪い印象がついてしまいます。
一生懸命書いたのにちょっとしたミスで印象が悪くなるのはもったいないですよね?
文章が出来たら添削をしてもらいましょう
添削にオススメ3選
添削自体は自分自身でもできますが添削は「第3者にしてもらう」ことに意味があると思っています。
なので私は次の3つを利用しました。
私が添削に利用したものとは?
- 参考書
- 就職課の先生
- ハローワーク
それぞれのメリット・デメリットを簡単にまとめました。
就職担当の先生
就職担当の先生というのは大学や専門学校には必ず一人はいます。
学生にとって身近な存在であり何年にもわたって生徒を指導しているので最も利用すべき就活のプロです。
参考書
1冊1000~2000円で購入可能。就活関連本の中にはES専門のものが多くあるので1冊買ってみることをオススメします。
ブックオフなどの中古書店にもあるかもしれません。
本に書いてあるメソッドは時代によって変化する、ということはないので節約したい方でも安心して買えます。
ハローワーク
ハローワークの「若者就職支援センター」という18~29歳向けの就職をサポートするところに通っていました。
都心にあるのでアクセスが良いですし、平日に営業しているので混雑することはあまりないです。
私はこの3つをすべて利用しました。
結果、添削してもらった時の方がESの通過率が上がったので積極的に活用しなければ損します。
意外とハローワークは穴場なので就職課の先生が忙しい時はりようしてはどうでしょうか?
注意ポイント
友達や家族に見せるのはオススメしません。
理由は彼らは就活のプロではないからです。
特に友達なら自分と並列で動いているので添削してもらうには不向きです。
また添削する前に1回音読してみましょう。
声に出して読むと話しとして変な個所を見つけやすい手っ取り早い方法でお金はかかりません。
まとめ
- ESでは人柄について聞かれる
- 基本読んではもらえない
- 見やすさと分かりやすさを重視する
- 質問の意味を考えて見る
- 添削をしてもらう
- 基本を押さえれば通過率を上げられる
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さいごに
結局大事なことは「大学生として最低限のマナーを守って自分の言葉で書く」ってことなんですが・・・これがなかなか難しいですよね。
予行演習として数社受けながら慣れていけばいいのでそれでESが落ちれば「縁がなかった」と割り切りましょう。
もし第一希望に絶対受かりたいという方は今回の内容を参考にすれば大丈夫です。