私は小さい頃から電車の運転士になりたいと思っていまして、
学生時代は進路の選択に悩みました。
高卒で就職するか、大学へ進学するかこれだけでも大きく悩みますよね?
そんな中で「専門学校」が目について、その中には鉄道会社への就職に特化した専門学校があると知りました。
しかし、
実際何をするのか?
入学してから大変じゃないのか?
そもそも本当に就職できるのか?
入学を検討されている学生や、鉄道会社に就職したいと進路を考えている学生にとって重要な項目ではないでしょうか?
結論は・・・
「就職できます!」
私は鉄道会社への就職を目指すのであれば専門学校が一番効率が良いと考えています。
今回は鉄道の専門学校についてその理由を体験談を交えて紹介していきます。
鉄道会社に就職したい高校生は必見です。
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鉄道会社に就職するためのルート
鉄道会社に就職すると一言で言っても、職種は細かく分かれています。
そのため、希望する職種によって学歴や資格など「採用条件」が異なります。
まずは鉄道会社へ就職するための進路について軽くおさらいしていきましょう。
総合職
組織全体を統括するのが「総合職」で、ここに就くには最低でも「大卒」でなければなりません。
しかも、企業の幹部候補生として採用されるため、
大卒の中でも東大や京大などのいわゆる旧帝大や
私立なら早稲田・慶応・上智といった高学歴な学生が求められます。
さらに1回の採用で10~30人程度なので倍率が高く、狭き門となっております。
駅員・運転士
一般的な鉄道で働くといったイメージが強いのが「駅員」と「運転士」ではないでしょうか?
こちらは「一般職」として「高卒」から「大卒」まで幅広く採用しています。
また学科は限定されないので採用条件が「総合職」と比べれば圧倒的に採用されやすい傾向にあります。
最初は「駅員」として配属され、試験をクリアした後、「乗務員」となります。
そこから運転士になるための国家試験に合格して初めて運転士になります。
運転士としての役目に区切りがつけば「助役」さらには「駅長」になります。
車両整備・保線・建設
こちらについても同様に「高卒」から「大卒」まで幅広く採用されています。
ただし、主に「工業高校」や「理系学部」を卒業した人のみといった条件付きです。(一部を除く)
近年では業務が細分化されていて、整備や保線の部門は本社ではなく「グループ会社」や「委託企業」での採用が多くなってきています。
また、機械メーカーのエンジニアとして鉄道に携わるといった働き方もできます。
その他
あとは「販売員」「清掃員」は「高卒」から就職が可能です。
中にはパートやアルバイトで募集をしているところが増えています。
最近では車内販売の廃止や清掃業務の合理化が進んでおり、
鉄道業界の中でも安定しているとは言いづらくなっています。
鉄道業界の就職事情
かつては現場で第一線として働く一般職については基本「高卒」が最低ラインであり、
高卒で就職するのが基本とされてきました。
しかし、近年では大学進学率が上がり、2人に1人が大卒であり、進学状況が変わってきたこと。
景気の影響を受けにくく、且つ高収入の職業として鉄道業界は大卒者からも人気が高くなってきました。
ましてや、子どものなりたい職業のトップクラスを維持するだけあり、ずっとなりたいと思っている人は多いです。
私もそうでした!
そこで注目されているのが「専門学校」です。
では就職において、どのようなメリットがあるのでしょうか?
専門学校のメリット
就職率の高さ
当然ですが入学希望者は希望の業界へ就職することを目標としているため、
就職率は学科を問わず、おのずと高くなります。
そして就職のためにもっとも効率の良いカリキュラムを組んでいるのが専門学校の売りです。
何故ここまで就職者数が高いか、
理由の一つが「コネクション」です。
就活で求人を自分で探す大学と違い、専門学校には学校ごとに求人票が来ます。
求人票は各学校に一様に来ますが、過去に入社した卒業生の実績や勤務態度が評価されることで
専門学校から採用しようと考える企業と学校の間に太いつながりが出来ます。
中には学校ごとに採用枠があらかじめ決まっている会社も存在します。
これによって、大卒でも入社が難しい鉄道業界への就職率がグンと高まるのです。
資格取得に向けた授業
専門学校の多くが資格取得のために授業が組まれています。
では鉄道業界に必要な資格とは何でしょうか?
一番重要視されているのは「旅行業務取扱管理者」という資格です。
これは立派な「国家資格」で、国内のみのものと、
海外と国内の両方使える「総合旅行業務取扱管理者」の2種類が存在します。
旅行代理店でも重宝され、各事業所には最低1人は資格保有者を配置しなければいけない決まりとなっています。
大手旅行会社やJRでは資格保有者には「資格手当」がつきます。
鉄道では駅窓口ほかびゅうや小田急トラベルといった併設する旅行代理店への出向の際必要とされています。
この資格には駅員として必要な旅行業法・約款・地理
の知識があります。
なのでこういった業務に直結する資格の取得は評価されるだけでなく、
入社後も周りよりアドバンテージが効くので企業は人材として積極的に採用します。
その他サービス介助士2級・国内旅行地理検定・上級救命士・英語検定の資格取得が可能で、
一般的な就活生より知識においては有利にアピールする事が出来ます。
現場実習
先程も述べたとおり、専門学校と企業の間にはコネクションがあります。
それが可能にするのが「現場実習」です。
これについては学校ごとによって違いますが、実際に現場の見学や駅員の実習をする事が出来ます。
大学で言えば「インターンシップ」のようなもので、そこで顔を覚えてもらえるチャンスがあるかもしれません。
私が通っていた学校では「はとバス」の添乗員実習が人気でした。
これによって面接でも緊張しない度胸がつくのと、旅行のプランに合わせて事前に学習するので勉強になると担当講師や先輩から聞いたことがあります。
夏休み中の期間限定で希望者を募って面接するのでさながら「インターンシップ」です。
このような貴重な体験ができるチャンスが出来るのも専門学校ならではの「特権」だと思って
積極的に参加することをオススメします。
入学者は高卒だけではない
私は専門学校に入学する直前まで高卒の人が入学するものだと思っていました。
実際に入学者は高卒の人が大半なのですが、全員ではありません。
学歴は人によって様々です。
例えば私の場合、短大を卒業してから入学しました。
なので周りより2歳年上という状況の中、一緒に勉強していました。
その他、浪人生・大卒・大学中退・フリーター・社会人経験者・留学生と
クラスの半分近く(大体20人くらい)は高卒後に進学や就職を経ている人がいました。
今では看護系やIT系の専門学校に30台の入学者が珍しくなくなってきた時代ですから、
特に大きな違和感はなかったです。
卒業すればみな一律に「新卒」として扱われるので余程経歴が複雑だったり大きく年が離れているといったことが無ければ大きな問題はさほどありません。
どのくらい就職しているか
私が通っていた学校では鉄道会社の他に、ホテルと旅行代理店への就職が含まれており、
鉄道会社への就職希望者はクラス全体の7割、そのうちのおおよそ6~7割の生徒が
希望通り、鉄道会社への就職に成功していました。
なので、就職希望者70%×内定者70%=49%
つまり、クラスの半分(16人)は鉄道会社への就職を決めたことになります。
年齢での割合で言えば、大半が高卒からの現役生で、既卒・社会人組はそこまで多くはないものの
その内3~4人が内定をもらっていました。
できるだけブランクは無いに越したことはありませんが、
鉄道会社への就職を考えている大卒やフリーターの方でも可能性がある事が証明されたと思います。
気になる内定先は
東京メトロ 8人
JR東日本 3人
東武ステーションサービス 1人
江ノ島電鉄 1人
JR東海 2人
東海サービス1人
といった感じです。
最後に
いかがでしたか?
結論から言えば、専門学校から就職すれば鉄道業界への就職の可能性が高まることは間違いないです。
ただし、間違えてほしくないのが「専門学校に入学する=必ず就職できる」わけではありません。
大学生と同じステージに立って資格の勉強や就職活動をしていかなければなりません。
あくまで「効率よく」できるのであって、あとは本人の努力次第です。
これは鉄道だけでなく全般的に言える事なので、この記事の内容を是非、参考にして
進路を決めて頂ければと思います。
それでは!