通勤やビジネスの他に旅行や帰省で新幹線を使う人は多いです。
新幹線のメリットと言えば
- 速い
- 本数が多い
- 乗り降りが便利
といった具合に鉄道で移動する人には大きいメリットですが、デメリットは
- 高い
- 休日にはすごく混む
- 場所によってはそんなに速くはならない
があげられます。
今回は新幹線と区間が重複する特急列車の中から
4つ紹介します。
こんな方におすすめ
- 新幹線での混雑を避けたい方
- 新幹線より特急料金を安く抑えたい方
- 旅行で新幹線を使わない上級者
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新幹線と特急 合わせて使ってお得になる「乗継割引」とは?
「乗継割引」とは、新幹線とJRの在来線特急を乗り継いで利用する場合にJR特急の特急料金が半額になるという特例です。
たとえば東京から札幌へ向かう場合
東京~新函館北斗は東北新幹線を利用し、新函館北斗駅で特急「北斗」札幌行きを利用するとします。
この場合、新函館北斗駅で新幹線から特急へ乗り換えるので特急北斗の特急料金が半額になります。
この乗継制度をうまく利用すれば目的地までにかかる料金を抑える事が出来ます。
メモ
新幹線の前後で在来線特急を利用する場合、特急料金がより高い方が半額になる。
新幹線の路線名 | 乗継割引対応駅 |
東海道新幹線 | 新横浜~新大阪の各駅 |
山陽新幹線 | 新大阪~新下関の各駅 |
東北新幹線 | 新青森駅 |
北海道新幹線 | 新青森駅・新函館北斗駅 |
上越新幹線 | 長岡駅・新潟駅 |
北陸新幹線 | 長野駅・金沢駅・上越妙高駅(直江津~新潟にかかる特急料金が対象) |
また新幹線の駅ではありませんが、在来線の駅でも乗継割引が適用になる駅があるので参考までにどうぞ。
駅名 | 割引の条件 | 注意 |
大阪駅 | 新幹線を利用し、同一方向に向かう特急が対象 | 逆方向では適用ならず。
(例:東京から新大阪まで新幹線・新大阪駅から京都駅まで特急を利用など) |
高松駅・坂出駅 | 岡山~坂出・高松を普通列車利用で2駅のどちらかから特急を利用する場合が対象 | 必ず高松か坂出で特急列車に乗り換えること |
津幡駅 | 金沢駅を発着する七尾線の特急が対象 | あくまで金沢駅で下車しないと適用されない |
スーパーはくと 京都~相生
京都~鳥取・倉吉を結ぶ特急列車、兵庫県の上郡と鳥取県の智頭までを智頭急行という第3セクターを経由します。
最高時速130㎞と電車並みの高速で走り、関西と山陰を結んでいます。
重複するのが京都~相生で京都府・大阪府・兵庫県を貫きます。
新幹線 | スーパーはくと | |
所要時間 | 1時間 | 1時間45分 |
料金(運賃+指定席料金) | 2640円+3060円 | 2640円+2730円 |
両数 | 16両 | 5両 |
停車駅 | 新大阪・新神戸・西明石・姫路 | 新大阪・大阪・三ノ宮・明石・姫路 |
本数 | 12往復 | 7往復 |
その他 | 相生駅にはこだまかひかりのみが停車 | 相生駅停車の便が少ない |
料金は新幹線より300円くらいは安くなります。
新幹線より本数は少ないですが、かといって極端に少ないわけではありません。
また新幹線の場合、新大阪駅で乗り継ぐ可能性があり、乗り継ぎなしの場合「ひかり」だけに限定されるなど制約が多くなり、少々面倒です。

相生に停車する新幹線は1日12往復程度と少ない
スーパーはくとは京都から乗り換えなしで移動できるのと、大阪・三ノ宮・明石と市街の中心部にアクセスできるのがメリットです。
はまかぜ・らくラクはりま 大阪~姫路
はまかぜは大阪~香住・浜坂・鳥取を結ぶ特急列車です。
姫路から和田山まで播但線を経由し、鳥取県の東側の香住や浜坂を結びます。
らくラクはりまは大阪~姫路を結ぶ特急列車で2019年に設定された新しい特急列車です。
平日の朝に姫路発大阪行き 夜に大阪発姫路行きの合わせて1往復が設定されています。
新幹線 | はまかぜ | らくらくはりま | |
所要時間 | 28~37分 | 1時間12分 | 1時間 |
料金(運賃+指定席料金) | 1520円+2290円(こだま・ひかり・さくら)2500円(のぞみ) | 1520円+1520円 | 1520円+1520円 |
両数 | 8~16両 | 3両 | 6両 |
停車駅 | 新神戸・西明石 | 三宮・神戸・明石・加古川 | 三宮・神戸・明石・西明石・加古川 |
本数 | 61往復 | 3往復 | 朝の上りと夜の下り・計1往復 |
その他 | みずほは姫路に停車しない | スピードはやや落ちる | 指定席でも定価より安くなる |
新幹線と比べると時間差は20~30分程度、特急料金は700~1000円も違います。
距離が近い割に、新幹線とのコスパの差は大きく、特にらくらくはりまでの移動は穴場となりそうです。
まず、特急はまかぜは電車ではなくディーゼル車両なのでどうしてもスピード面で差が開く結果になりますが大阪~姫路はスーパーはくとも含めると1日に11往復も特急が走っているので本数的に不便さは無いでしょう

通勤用として新しくデビュー、着席サービスを図る
一方、らくラクはりまは通勤列車的な要素が強いので時間が限られていますが、その分特急料金を大きく抑えられます。
指定席の定価は1520円ですが、以下の割引制度を利用すれば最大で半額以下まで指定席料金を抑えられます。
特急料金を抑えるポイント
- Jwestチケットレス 730円
- eチケットレス 1320円
- 自由席 990円
- 普通車指定席 1520円
Jwestチケットレスなら定価の半額以下・730円で乗車可能です。ただし、これはjwestカード会員の特典価格なので利用するためならまずJR西日本が発行するJwestカードに入会する必要があります。
今回は旅行で利用することを前提にしているので詳しい説明は割愛します。
大阪~米原 びわこエクスプレス・はるか

びわこエクスプレスはサンダーバードとはまかぜの車両を使った間合い運転
びわこエクスプレスは大阪と滋賀の県米原を結ぶ特急列車でらくらくはりま同様、通勤特急として運転されています。
はるかは京都と関西空港を結ぶ特急列車ですが、一部は米原駅まで乗り入れています。
新幹線 | びわこエクスプレス・ | はるか | |
所要時間 | 34分 | 1時間23分 | 1時間18分 |
料金(運賃+指定席料金) | 1980円+3060円 | 1980円+2350円 | 1980円+2350円 |
両数 | 16両 | 9両 | 9両 |
停車駅 | 京都 | 京都・山科・大津・石山・草津・守山・野洲・近江八幡・彦根 | 高槻・京都・大津・石山・草津・守山・野洲・近江八幡・彦根 |
本数 | 33往復 | 朝下り1本・夜上り1本・計1往復 | 朝下り2本・夜上り2本・計2往復 |
その他 | 米原での停車はこだま・ひかりのみ | 上り1本は草津行きで3両で運転 | 3月現在は6両に減車中 |
こちらは料金が700円程安い分、停車駅が多い分時間で時間では3倍ほど差がついています。
本数においても大阪~姫路とはかなり差がついています。
ただあくまでも指定席料金であり、座席で言えば自由席が多いので520円安い1830円で新幹線より1220円も安くなります。
デメリットは本数が少ないこと、びわこエクスプレスは米原~大阪を1往復、大阪~草津を片道のみで運転で朝と夜のみ。
はるかは米原~新大阪を大阪方面に朝2本、米原方面に夜2本の、計2往復運転。
本数が少ない分利用する時間の制約を受けそうですが、滋賀県内から通勤通学する方にとっては停車駅が多い分、着席通勤の恩恵を受けられそうです。
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近鉄ひのとり 名古屋~大阪(難波)
引用:近畿日本鉄道「ひのとり」公式HPより
2020年にデビューした近鉄の特急電車・ひのとり。
前の特急、アーバンライナーより上質で快適な車内と鮮やかなジャパンレッドが特徴の注目されている特急列車です。
新幹線 | ひのとり | |
所要時間 | 49分~1時間8分 | 2時間8分 |
料金(運賃+指定席料金) | 3410円+3470円(のぞみ)3260円(ひかり・こだま) | 2410円+1930円+200円(プレミアムシート:900円) |
両数 | 16両 | 6両 |
停車駅 | (岐阜羽島)(米原)京都 | 津・大和八木・鶴橋・大阪上本町 |
本数 | 164往復 | 6往復 |
その他 | ()で表記した駅はこだま・ひかりのみ停車 | 通常の近鉄特急なら2時間30分弱 |
差額は2340円ほどひのとりが安く、時間差は1時間20分近く新幹線の方が速いです。
新幹線の方が本数が多くメジャーではありますが、近鉄特急も歴史は長く大阪と名古屋の移動する利用者は多いです。
通常の近鉄特急なら1930円ですが、ひのとりの場合レギュラーシートならプラス200円、プレミアムシートなら300円追加で利用できます。
とくにプレミアムシートは間隔が広いので足を伸ばして座れるし、革張りなのでまるで近鉄界の「はやぶさ」のような特急列車です。
現在、近鉄の中ではひのとりが最速で、本数もほかの特急も合わせて1日26往復、1時間に2往復はあるので安く移動したい方は近鉄のほうがいいです。
また近鉄なら新幹線とは違い大阪の繁華街、難波へ直接アクセスできるので新幹線から乗り換えするのが面倒な方にもオススメです。
まとめ
- 京都~相生ではスーパーはくとの方が乗り換えがある新幹線より便利
- 大阪~姫路では本数が少ないが特急はまかぜという手もアリ
- らくらくはりまなら指定席料金が定価より安くなる
- 大阪~米原は朝夜に限られる上、停車駅が多いので滋賀県内のユーザーなら便利
- 近鉄ひのとりは名古屋~大阪の移動で新幹線のライバルになるでしょう。
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さいごに
今回は大阪を中心に西日本を例に見て見ました。
東日本とは対照的に新幹線に対する特急の本数が多く新幹線より移動が便利そうです。
また新幹線の駅と比べて大阪駅は梅田、兵庫は三ノ宮や明石、そして近鉄は難波と繁華街へアクセスするのには特急列車が便利そうです。
次回は東海と九州地区の特急列車を取り上げます。