近鉄より、大阪の難波と名古屋を結ぶ新しい特急車両がデビューしました。
その名は「ひのとり」
名阪特急として長らく人気だったアーバンライナーに似た流線形でありながら、日本らしい鮮やかな赤い車体は「ひのとり」にふさわしいかっこよさです。
こちらの車両はかっこいいだけでなく設備も素晴らしいです。
名古屋と大阪を利用される方には新幹線より乗り心地が良いかもしれません。さらにリニア中央新幹線の開業で相乗効果が生まれるかも!?
というわけで、今回は近鉄特急「ひのとり」について特集します。
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特急ひのとりについて
「ひのとり」という名称は、先進的でスピード感ある車体フォルム、深い艶感のあるメタリックレッドといった外観デザインに加え、ゆったりとした空間や上質なサービスを提供する気品ある車両のイメージを、翼を大きく広げて飛翔する「ひのとり」に重ね合わせて命名しました。
燃えるような熱い赤色をまとい、名阪特急「アーバンライナー」を継いだ流線形のフォルムが洗練されたかっこよさを感じさせます。
愛称は「ひのとり」なので特急名ではなくこの車両の名前として呼ばれることになります。
平日・休日を合わせて6往復運転される予定で、2020年から大阪難波と名古屋を結ぶ新しい顔となるでしょう。
座席について
ひのとりには座席が2種類あります。
「レギュラーシート」と「プレミアムシート」です。
レギュラーシートは清潔感あるグレーの素材を使用します。
座席の間隔は116㎝で近鉄の特急の中では1番広くとられています。JRと比べても結構広いのでビジネス利用でも足を延ばして座れる辺りがポイント高いですね。
続いてプレミアムシート
難波・名古屋両側の先頭車に設定されています。
2+1の3列シート、座席の間隔が130㎝と日本で一番広い座席間隔なので座るだけでその広さを実感できるのでは?
出典:近鉄HPより
シートは本革製で、電動リクライニングに読書灯付きです。
プレミアムシートは「ハイデッカー構造」、つまり床が高くなっているので見晴らしが良いです。
もはや私鉄界のグランクラスといってもいいくらいです。
バックシェル
出典:近鉄HPより
プレミアム・レギュラーシートどちらにも「バックシェル」が付いています。
リクライニングを下げすぎて後ろの乗客に迷惑をかけない・倒す方も気を使わない設計になっています。
お互いに気を遣わずトラブルになる心配がない配慮は利用者にとってはうれしいものです。
メモ
バックシェルとは座席の後ろが丸みを帯びたついたてになっていること。
背もたれの更に後ろにあるついたてがバックシェルでひのとりには全席に設置されています。
料金について
特急ひのとりでは特急料金の他に「特別料金」を加えると乗車できます。
レギュラーシートの場合100~200円・プレミアムシートの場合300~900円
つまり、大阪なんば~近鉄名古屋を利用した場合
運賃+特急料金+特別料金=4540円(レギュラー)・プレミアムシートだと5240円になります。
アーバンライナーとの比較
ここで現在は知っている特急「アーバンライナー」と比較してみましょう!
ひのとり![]() |
アーバンライナー![]() |
|
シートピッチ(レギュラー) | 116㎝ | 105㎝ |
シートピッチ(プレミアム) | 130㎝ | 105㎝ |
パノラマビュー | 〇 | 〇 |
Wi-Fi | 〇 | × |
オーディオサービス | × | 〇 |
ハイデッカー | 〇 | × |
コンセント | 〇(全席) | × |
途中停車駅 | 4 | 4~9 |
所要時間 | 2時間弱 | 2時間10分~24分 |
料金 | 4540円・5240円(プレミアム) | 4340円・4860円(デラックスカー) |
このようになっています。
ひのとりの場合、料金が若干高めに設定されていますが、その分以上にアーバンライナーより設備や居住性の面ででかなり上回っています。
とくにシートピッチが広いことはビジネス利用者にとって追加料金を払ってでも利用したくなるはずです。
リニア中央新幹線で利用者急増!?
近鉄特急は同じ区間を東海道新幹線と利用率でかなりいい勝負を迫られます。
名古屋~大阪で比較すると、新幹線がのぞみで6680円(自由席は5870円)で、最短48分・近鉄は4340円で2時間10分~24分。
やはり料金では近鉄の方が安い分時間が倍以上かかるのがネックになっています。
1988年から登場のアーバンライナー引用:wikipediaより
近鉄ひのとりを利用しても、時間差が大きいことはどうやっても覆りません。
しかし、『「リニア中央新幹線」が追い風になるのでは?』と私は考えました。
引用:朝日新聞デジタル
2027年に品川~名古屋でリニア中央新幹線が開通します。
あくまで暫定開業ですが、大阪方面へ向かう利用客は名古屋駅で乗り換えをしなければなりません。
その時、新幹線より近鉄「ひのとり」に利用客を取り込めるのではないかと思います。
リニア中央新幹線では実際に、品川~名古屋の所要時間は40分で、これだけでも充分すごいですがここからひのとりを利用すれば2時間8分で東京~大阪の所要時間は合計2時間48分。
乗り換えの時間を含めたら3時間ちょっとで大阪に着けることになります。
しかも終点は大阪の繁華街「難波」なので、新大阪駅より中心にダイレクトにアクセスできるのが強みになります。
出典:近鉄HPより
なので大阪へ行く時は新幹線じゃなく近鉄ひのとりの時代になるかもわかりません。
もしかして・・・近鉄はそれを見越しての導入なのでしょうか?
まとめ
- 2020年デビュー
- 料金が数百円上がる
- 高い分乗り心地がよさそう
- プレミアムシートはグランクラス級
- リニア中央新幹線との相乗効果が期待
見てみると本当にかっこいいですよね!!
こういった新型車両というのはイメージ図ではイマイチに見えるのですが、ひのとりはイメージの段階ですでにかっこ良かったです。
またジャパンレッドの車体に神話に登場する「ひのとり」の愛称がバッチリあっているのもいいですね。
外国人観光客にとっても日本らしい特急列車として分かりやすくなっているのではないでしょうか?
リニア中央新幹線との関係はあくまで想像でしたが、名古屋で乗り換えるのであれば選択肢として利用する方が増えるはずです。
是非来年のデビューに期待します。
画像引用:近畿日本鉄道「ひのとり」公式HPより
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