車両図鑑

2020年に見ておきたい 令和でも頑張る機関車6選

引退が近い車両をJRでは7つ・私鉄では6つ紹介しました。どの車両も2020年から1年・2年ほどで引退してしまいます。

今回は引退が近い「機関車」を6つ紹介します。紹介する機関車は以下のの6つです。

  1. DD51形
  2. DE10形
  3. DD16形
  4. EF66形
  5. ED75形
  6. ED76形

 

どれも製造から4~50年経つ名車両で、今でも貨物列車や臨時列車で見る事が出来ますが、昔と比べると数も運転日もグンと減っています。

臨時列車や貨物列車で活躍できるときもわずかしかないので、ぜひ機会があれば乗りに行ったり見に行ってみてはどうでしょうか?

 

この記事でオススメなのは

機関車が好きな方

貨物列車が好きな方

それらをどうしても見てみたい方

です。



DD51形

国鉄型のディーゼル機関車で製造数は649両・日本各地で活躍した有名な車両です。

車体は2機のエンジンの中央に運転台をつけた凸形で、これまで箱型は主流だった機関車と違い軽量化と視認性の良さが評価されました。

デビューは1962年、問題となっていた蒸気機関車の煤煙を全てなくす「無煙化」に成功し、貨物・旅客の両方で活躍する万能ぶりからSLデゴイチにちなんで「スーパーデゴイチ」と呼ばれることも。

京都~出雲市・浜田でDD51形は「出雲」の先頭に立つ 引用:DVDブルートレイン出雲・瀬戸より

また「北斗星」や「出雲」といったブルートレインの先頭として平成時代でも活躍はめざましいものがありました。

 

なのですが・・・

その ブルートレインの廃止や貨物列車の縮小・車両の老朽化が原因で一気に数と運用を減らすことになり、唯一毎日運転されているのは名古屋~四日市の貨物列車のみとなりました。

 

その貨物列車もJR貨物のDF200形ディーゼル機関車にバトンタッチ。

引用:railf.jpより

2020年3月をもって愛知機関区のⅮⅮ51は引退します。

 

決して新幹線のようなルックスのかっこよさではなく武骨な見た目でひたすら職人のように頑張るいぶし銀の出立が魅力的なんだと感じます。

2021年以降、JR貨物から引退すると、JR東日本に2両・JR西日本に8両が在籍するだけになります。それらは全て決まった運用は無く、臨時列車やレール・バラストを運ぶ列車(工臨)でしか見る事が出来なくなりそうです。

主な運転範囲について

路線 区間 用途
関西本線 稲沢機関区~塩浜 貨物列車
信越本線 高崎~横川 臨時列車
八高線 高崎~小川町 乗務員訓練
東海道・山陽本線 京都~網干 乗務員訓練・工臨

DE10形

同じくこちらも国鉄型のディーゼル機関車で主に貨物列車や機関区の入換作業を中心に活躍しています。

 

デビューは1966年 製造は日本最多の708両。幹線用のDD51形に対してDE10形は支線用に設計されました。

 

それは見た目から分かりやすいです。

鬼怒川温泉駅にて DD51形と比べて小型で非対称の凸形

まず車体がDD51形より小さく作られていることで、急カーブや操車場での視界と小回りが良くなります。

次に動輪が5つあること こうすることでレールにかかる車両の重さ・軸重を減らして基盤が弱い路線でも運転が出来ます。

さいごに運転台が進行方向に垂直になっていること、運転台が小さい分機関士は横を向きながら運転する構造になっています。

DD51形は運転室に運転台が2か所ありますが、DE10形は1か所しかなく、進行方向を横向いて運転することになります。高速で運転するものではないのでそれでも十分なのでしょう。

DE10形が担当する本格的な貨物列車は小牛田~石巻を含め少ししかない。

唯一JR7社に継承された機関車ですが、定期的に運転されているのは宮城県の石巻線を含め数か所程度に収まっています。

JR東海を除いた旅客5社では臨時列車や工臨で活躍しているので使い勝手がいいのが分かります。

そんなDE10形の後継機には入換用のHD300形・貨物用のDD200形が開発され、現在増備が進められています

ハイブリッド式の入換専用機 八王子や郡山で運用されている。

貨物用のDD200形 重さ・パワー・スピードは同レベルになっている 引用:Wikipediaより

HD300形はハイブリッド式・DD200形は電気式で温室効果ガスの排出が少なくパワーも同じくらい出せる最新式の機関車です。

今はJR以外の私鉄・第3セクターで観光列車として活躍をしています。東武鉄道・嵯峨野観光鉄道・わたらせ渓谷鉄道・真岡鉄道に在籍しているDE10形はJRから譲渡されたものです。

 

また八戸臨海鉄道・仙台臨海鉄道・水島臨海鉄道にも在籍し、こちらもJRから譲渡されました。

DD51形より運用が多く私の身近でも走っているので結構愛着がわいてきてます。

 

詳しい説明はこの記事がオススメ!

主な運転範囲について

路線 区間 用途
石巻線 小牛田~石巻 貨物列車
磐越西線 郡山~会津若松 車両工場への回送
越中島貨物線 新小岩~越中島貨物ターミナル 工臨
水島臨海鉄道 岡山~水島 貨物列車
東武鉄道 下今市~鬼怒川温泉 SL大樹
わたらせ渓谷鉄道 桐生~間藤 トロッコ列車
嵯峨野観光鉄道 トロッコ亀岡~トロッコ嵐山 トロッコ列車
真岡鐡道 下館~真岡 SL列車回送

DD16形

国鉄型のディーゼル機関車で小型のDE10形よりもさらに小型の機関車。現在JR東日本の11号機と八戸臨海鉄道の303号機の2両しか残っていない貴重な機関車です。

 

DE10形でも入線できない基盤の弱い簡易ローカル線用に1971年にデビュー。エンジンはDD51形から載せ替えて出力を落としています。

カンタンに言えば車体・重さ・パワーがDD51を半分にしたミニマム機関車という感じで、ファンからは「チビロク」と呼ばれ愛されています。

小海線での様子、映像記録でさえ貴重。 引用:DVD山梨の鉄道より

ローカル線での貨物列車の廃止・入換作業がメインでしたが、作業中の空転・その車体の小ささがデメリットとなり大半が廃車されるという悲しい運命にあいます。

JR発足時にはわずか10両しかのこっていませんでした。

 

2019年 飯山線開通90周年号で長野~長岡で運転された。これを含め数回しか稼働していない。

JR東日本では小海線や飯山線の臨時列車を担当する程度で、1年間の稼働率が少ないのでJRのホームページや専門誌でチェックすれば運よく出会えるかもしれません。

中には津山まなびの鉄道館のように保存されているものがあるのでそちらも見てはいかがでしょうか。

 

一方、青森県の八戸臨海鉄道では貨物列車で定期的にその姿を見る事が出来ます。


小さい車体で貨物列車を牽く姿はギャップ萌えを感じるのは私だけでしょうか・・。

主な運転範囲について

路線 区間 用途
八戸臨海鉄道 八戸~北沼 貨物列車
小海線 小淵沢~野辺山 工臨・臨時列車
飯山線 長野~飯山 工臨・臨時列車

EF66形

JR貨物のハイパワー機関車・EF66形・その中でもただ一両だけ原形をとどめている27号機について紹介します。

 

EF66形は1968年にデビュー、東海道・山陽本線の高速貨物用として設計されたハイパワーな機関車です。

 

箱型が主流の今までの機関車とは違って中央が出っ張った流線形に特急に使われる逆三角形のエンブレムが斬新なデザインです。

さくら・長崎行きとはやぶさ・熊本行きを牽引 引用:DVD走り去った寝台特急より

1970年代から九州方面のブルートレインの先頭に立つようになり、2009年の富士・はやぶさまで30年以上ブルートレインの顔として活躍しました。

 

今はJR貨物に在籍しているEF66形ですがほとんどが平成に入ってから増備されたタイプが多く、27号機のようなオリジナルは京都鉄道博物館で見られるのみとなっています。

 

そんな27号機は東海道・山陽本線に加えて武蔵野線に入線するので運転範囲がかなり広く、東は埼玉県越谷、西は広島県福山までの長距離で運用されています。

 

27号機に会える方法

運用のチェックについては「貨物ちゃんねる」というサイトが便利です。

引用:貨物ちゃんねるより

ではチェックするための手順を紹介します。

 

  1. 貨物ちゃんねるにアクセス
  2. TOPから「吹田機関区」をクリック
  3. 「EF66」をクリック
  4. 「27」とあればその日は運転に入っています。
  5. 右の欄は運転行路と列車番号が乗っているので運転範囲の目星をつけます。
  6. 細かい時刻は「貨物時刻表」または「鉄道ダイヤ情報」をチェック

主な運転範囲について

路線 区間 用途
東海道・山陽本線 東京~東福山 貨物列車
武蔵野線 東京貨物タ~越谷タ 貨物列車
桜島線 吹田貨物タ~安治川口 貨物列車
東海道・山陽本線 下松~東京 甲種輸送

ED75形

主に東北地区の貨物・旅客用に設計された交流電気機関車で、日本では数が少なくなった「交流電気機関車」の1つ。

埼玉の鉄道博物館で展示されているこちらの電気機関車、見覚えないでしょうか?

 

博物館で展示されるほど鉄道車両として価値があるED75形は令和になった今でも5両が稼働しています。

1990年代まで東北ならどこでも見かける機関車だった。 引用:DVD客車鈍行より

1963年にデビュー・306両が製造され、東北本線・常磐線の貨物列車に奥羽本線・羽越本線の旅客列車などその活躍は東北全域と北海道・九州にもわたりました。

ローカル幹線での電化に貢献したという点で高い価値があります。その後、旅客列車やブルートレインの廃止で大量に廃車となり、今では5両だけがかろうじて残っています。

岩切駅にて 東北本線を中心にレール運搬として活躍する。

その5両は臨時列車で年1~2回、工臨で多い時では週4日稼働している程度で見かけようと思って見かけられる機関車ではなくなりました。

このように仙台~郡山を走るレトロ花めぐり号が毎年運転されましたが今年は運転の予定はなし。

実際に臨時列車で運転されると全国から数百人の鉄道ファンがやってくるほどの人気ぶりです。

JR東日本ではレール運搬用にキヤ195形を導入しました。この車両によってJR東日本の工臨列車は機関車から代替わりします。

つまり、ED75形は長くても3年で廃車、形式ごと消滅するでしょう。

主な運転範囲

路線 区間 用途
東北本線 仙台~郡山 臨時列車
東北本線 郡山~一関 工臨
仙山線 山形~仙台 車両工場への回送
磐越西線 郡山~会津若松 工臨・臨時列車
羽越・奥羽本線 遊佐~青森 工臨

ED76形

JR貨物に在籍する交流専用電気機関車で九州のみで活躍し、ED75形が東北ならED76形は九州を代表する機関車です。

 

ED76形は客車の暖房用に「蒸気発生装置」を搭載する関係で車体が大きくなっています

そのため中間に台車を履いて軸重を減らす工夫が凝らしてあり、動輪が4つのパワーが小さい機関車ながら車体がF級の大きさという変わった機関車だったりします。

九州ではその鮮やかな赤い車体が鮮烈だった 引用:DVD走り去った寝台特急より

九州内ではかつてブルートレイン「富士」「あかつき」などの夜行列車の先頭に経ったことは有名です。本州はEF66形で九州はED76形というのが常識というか、強くイメージとして残っています。

 

そんな名機関車も今は九州内の貨物列車のみで活躍しています。

 

九州は一部を除いて交流電化がほとんどですが、直流電化の本州・下関から門司の間で電気が交流に代わります。

関門トンネル用にこちらの機関車が転属・増備された

なのでここだけは交直流電気機関車でしか通過できないのですが、青函トンネル内での運用がなくなって余ったEH500形金太郎が九州に転属され、これまで関門トンネルの担当をしてきたEF81形が九州内へ進出。

久留米駅にて

製造年数や性能面で見劣りするED76形の活躍する場面は徐々に失われています。

おもな運転範囲

路線 区間 用途
鹿児島本線 北九州貨物タ~八代 貨物列車
肥薩おれんじ鉄道 八代~鹿児島 貨物列車
日豊本線 北九州貨物タ~延岡 貨物列車
長崎本線 福岡タ~鍋島 貨物列車
※タ=ターミナル

さいごに

  1. DD51形は3月に愛知での運用から引退
  2. DE10形は新型機の導入で引退間近
  3. DD16形は国内で2両だけ
  4. EF66形のオリジナルは27号機のみ
  5. ED75形は2024年までに引退
  6. ED76形の活躍が少なくなっている

今回は機関車というなかなかニッチなジャンルでした。ニッチなだけに熱いファンがたくさんいます。私もそうです。

当記事が参考になればと思います。

 





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