秋田と弘前・青森を結ぶ観光列車「リゾートしらかみ」や、今年度で引退が決まった普通列車「キハ40系」が走る五能線。
日本海側を走るローカル線として、観光や撮影に人気の路線です。
五能線を含めた秋田~青森のエリアが乗り降り自由になるのが「五能線フリーパス」です。
今回は五能線を利用する時に必ず持っておきたい1枚「五能線フリーパス」について解説します。
こんな方におすすめ
- リゾートしらかみに乗って旅行される方
- 五能線を撮影しに利用したい方
- 秋田~青森をあえて五能線で走破したい方
スポンサーリンク
ページコンテンツ
五能線フリーパスとは?かなりコスパが良いきっぷ
引用:JR東日本おトクなきっぷより
五能線フリーパスは秋田~青森を五能線経由のルートを中心にしたフリーきっぷです。
五能線は東能代~川部を結ぶ路線で、世界自然遺産となった白神山地を通り、岩舘~深浦~鯵ヶ沢を日本海側を通り、五所川原を経て弘前駅まで結びます。
フリーきっぷでは奥羽本線の秋田~東能代と弘前~青森もフリーエリアに含まれます。これは観光列車「リゾートしらかみ」がこのルートを走るからです。
路線について
- 奥羽本線:秋田~東能代
- 奥羽本線:弘前~青森
- 五能線:東能代~川部
値段と発売場所について
五能線フリーパスの値段は大人3,880円・子ども1,940円。
発売場所はフリーエリア内またはJR東日本秋田支社管内の以下の場所で販売されています。
- みどりの窓口
- 指定席券売機
- 旅行代理店
五能線内で五所川原・鯵ヶ沢・深浦の3駅にみどりの窓口が設置。能代駅では指定席券売機が設置されています。
その他五能線内の駅は無人となるので、みどりの窓口または指定席券売機がある駅であらかじめ購入することをオススメします。
購入可能な駅
- 秋田
- 追分
- 八郎潟
- 東能代
- 能代(指定席券売機のみ)
- 深浦
- 鯵ヶ沢
- 五所川原
- 弘前
- 津軽新城
- 新青森
- 青森
有効期間と利用可能な列車について
五能線フリーパスの有効期間は2日間。泊りがけで利用する時に必ず持っておきたいですね。
また発売期間は「通年」なので、土日のみといった日にちの制限がありません。平日でも利用できます。
利用可能な列車について。ホームページではこのように記載されています。
フリーエリア内では、普通列車(快速含む)の普通車自由席が乗り降り自由です。
特急列車等をご利用の場合は、別に特急券等をお買い求めください。
「リゾートしらかみ号」等、全車指定席の列車をご利用の場合には、事前に指定席券等をお買い求めください。
引用:JR東日本おトクなきっぷより
つまり、普通列車は乗車可能・特急は特急券を、リゾートしらかみは指定席券を買うことで五能線フリーパスと併用できます。
※なお、特例として青森~新青森を利用する際は特急・リゾートしらかみに乗車券だけで利用できます。空席がある場合座って利用できますが、満席の場合はデッキに立って列車を利用することになります。
五能線フリーパス | |
値段 | 大人3,880円
子ども1,940円 |
発売箇所 | フリーエリア内の
みどりの窓口 |
発売日 | 通年 |
有効期間 | 2日間 |
利用可能な列車 | 普通列車・特急・リゾートしらかみ |
注意事項 | 特急・リゾートしらかみは別途特急券・指定席券が必要 |
スポンサーリンク
五能線フリーパスと通常料金を比べてみた!
では、五能線フリーパスがどのくらいオトクなのか、通常の料金と比べて見ましょう。
秋田から五能線を経由し、青森へ行く場合、通常では4,510円・弘前へ行く場合は4,070円でした。
五能線フリーパスが1枚3,880円なので片道乗っただけですでに元が取れています。
利用区間(五能線経由) | 片道運賃 | 往復運賃 |
秋田~青森 | 4,510円(14%OFF) | 9,020円(56%OFF) |
秋田~弘前 | 4,070円 (4.5%OFF) | 8,140円(52%OFF) |
リゾートしらかみの指定席券が1枚530円なので、それを足しても青森までフリーパスで行く方がオトク。弘前までなら少し足が出る程度です。
五能線内を往復する場合はどうでしょうか?表にまとめるとこのようになります。
秋田駅から | 新青森駅から | ||
あきた白神まで | 3,040円 | 五所川原まで | 1,980円 |
ウェスパ椿山まで | 3,960円 | 鯵ヶ沢まで | 2,680円 |
深浦まで | 4,620円 | 千畳敷まで | 3,380円 |
鯵ヶ沢まで | 6,160円 | 深浦まで | 3,960円 |
五所川原まで | 6,820円 | 十二湖まで | 4,620円 |
弘前まで | 8,140円 | ウェスパ椿山まで | 4,620円 |
新青森まで | 9,020円 | あきた白神まで | 6,160円 |
五能線フリーパスが3,880円なので秋田からウェスパ椿山まで、新青森から深浦まで往復するならばオトクと言えるでしょう。
スポンサーリンク
五能線フリーパスの買い方(指定席券売機編)
では、実際に五能線フリーパスを指定席券売機で購入する手順を画像と一緒に解説します。
step
1指定席券売機の「おトクなきっぷ」をタッチ
一番最初の画面から「おトクなきっぷ」と書いてあるところをタッチします。
するとこのような画面が現れます。
step
2「五能線フリーパス」をタッチする
おトクなきっぷをタッチするとこのようにフリーきっぷが選択できます。
フリーエリア外では買えない場合が多いので、事前に買える場所をHPで確認しておきましょう。
たくさんある中から、「五能線フリーパス」をタッチします。
step
3必要な枚数を選択
このように使う人数ごとにまとめて買えるように選択できます。たとえば1人なら「大人1人」をタッチすればおとな1人分の切符が発券されます。
step
4確認画面
最後に確認画面が出るので内容に間違いがなければをタッチします。
そしてきっぷが発券されれば問題なく買えたことになります、
五能線フリーパスで乗っておきたい列車
五能線は車窓から見える景色もさることながら、車両も個性的で乗ると心が躍るようなものがそろっています。
五能線フリーパスで行くならば、ぜひとも乗っておきたい列車を紹介します。
リゾートしらかみ
五能線の観光列車として1997年から運転されています。五能線が日本で1番美しい車窓として全国的に有名になったきっかけを作った観光列車で、金土日祝に最大3往復が運転されます。
秋田駅と青森駅(1・2・4・5号)と弘前駅(3・6号)を結ぶ「快速」で、運賃のほかに指定席券520円を払えば乗車できます。
大きな窓と足を伸ばせるほどゆったりとしたリクライニングシートがあり、普通列車とは格段に乗り心地が違います。
また人の背丈ほどある大きな車窓が特徴的で、日本海の景色を望めるようになっています。
車両は3種類あり、青い車体の「青池編成」、緑色の車体の「橅編成」、黄色い車体の「くまげら編成」があります。
これらは白神山地の青池・ブナの木・そして生息するクマゲラという鳥をモチーフにしたカラーリングで、白神山地のPRに一役買っています。
キハ40系・普通列車
こちらのレトロな車両は普通列車として運転される車両でキハ40系と言います。
1977年製造で、かつては全国各地で見られた車両でした。その後はキハ40の老朽化と新型車両によるサービスの向上によって、JR東日本エリアでは五能線を含めて4路線だけが残されています。
そして、五能線のキハ40系は新型車両に置き換わるため、2021年3月をもって引退することが決まっています。
リゾートしらかみと違って趣ある列車旅ができる車両なので引退前に乗ってみてはいかがでしょうか?
詳しくは下記のリンクで解説しています↓↓↓
-
-
残るは五能線!JR東日本のキハ40系を紹介
キハ40系は、令和になってもなお昭和の雰囲気が伝わる渋い車両で、数少ない国鉄型の一つとして鉄道ファンのあいだで注目されています。 その見た目の通り古い車両で、普通列車として ...
続きを見る
クルージングトレイン
リゾートしらかみの車両が検査により運休、または別の臨時列車として走るのがこちらのクルージングトレインです。
クルージングトレインは、かつてリゾートしらかみとしてデビューした車両です。
1997年にデビュー、2010年に青池編成が新型車両が導入されたのをきっかけに、クルージングトレインと名を変えて秋田エリアで活躍しています。
形式はキハ48形。上記のキハ40系を改造して生まれた車両で、細かい所にキハ40系ならではの名残が見られます。
年末年始・GW・お盆といった利用が多いシーズンで五能線を走行するので、詳しくはJR公式HPで確認してください。
五能線フリーパスと合わせて使いたいフリーきっぷ
五能線フリーパスのほかに、「あおもりホリデーパス」と「津軽フリーパス」というフリーきっぷをかんたんに紹介します。
青森県内をさらに観光するなら、この2枚をどちらか持っておくと便利です。
あおもりホリデーパス
引用:JR東日本おトクなきっぷより
青森県内の主要都市をフリーエリアとする土日祝日限定で発売されるきっぷです。
五能線フリーパスが青森駅までなので、そこから津軽線で津軽半島まで、または青い森鉄道で八戸や大湊線に乗り換え下北半島へ観光する時に便利な一枚です。
値段 | 大人2,520円
子ども1,260円 |
発売箇所 | フリーエリア内の
みどりの窓口・指定席券売機・びゅうプラザ 主な旅行代理店 |
利用期間 | 土日祝日 |
津軽フリーパス
引用:JR東日本おトクなきっぷより
弘前駅を中心に津軽地方をフリーエリアとしたきっぷです。
JRほか、私鉄の弘南鉄道全線・津軽鉄道は津軽五所川原~金木、そして弘南バスが乗り放題です。
利用期間は2日間でこちらは通年利用できるので曜日に関する縛りはありません。
五能線フリーパスで弘前まで利用し、弘南鉄道・弘南バスを利用して弘前市周辺を観光する時に便利な1枚です。
値段 | 大人:2,100円
子ども:1,050円 |
発売箇所 | フリーエリア内と秋田県内(東大館駅、十和田南駅、鹿角花輪駅を除く)・深浦駅、鯵ヶ沢駅にある
みどりの窓口・指定席券売機 びゅうプラザ・旅行代理店 |
利用期間 | 2日間 |
発売期間 | 通年 |
注意 | 弘南鉄道・津軽鉄道・弘南バスでは買い求めできません。 |
スポンサーリンク
五能線フリーパス・まとめ
五能線の観光に便利な「五能線フリーパス」についての紹介でした。
JR東日本では3連休パスがありますが、3連休しか利用できないという制限がある一方で、片道料金より安く、平日でも利用できて2日間使える五能線フリーパスはコスパが高いフリーきっぷです。
知っておかなければ必ず損するので私は強くオススメしたい!そんなきっぷでした。