今、子どもたちのあいだで新幹線がロボットに変形して戦うアニメ「シンカリオン」が流行っているようですね!
私はリアルタイムで見ていなかったのですが
なんでも大人でも楽しめる新幹線ネタにこだわっていて
一緒に見ているお父さんお母さんも楽しめるとTwitterで常に話題になっていました。
そして2019年12月に映画化されるとのことで
これをきっかけにBSでの再放送を追っかけてみていました。
そんな映画のタイトルが「新幹線変形ロボ シンカリオン 未来からきた神速のALFA-X」なのですが
ALFA-Ⅹって聞いたことないと思った方は多いはず。
PVを見るからにかっこいいのですが、
シンカリオンで新幹線が好きになった子どもたちや鉄道ファンの注目を集めている一方で、その正体は詳しく明かされていません。
今回は映画公開直前ということでALFA-Ⅹについてどんな新幹線なのか実際の画像付きで解説していきます!
こんな方におすすめ
- ALFA-Ⅹとはどんな新幹線なのか知りたい方
- 劇場版シンカリオンのために予習したい親御さん
- 実物をこの目で見てみたいという鉄道ファンの方
ALFAーⅩってどんな新幹線?
2018年10月3日JR東日本が新たな新幹線車両の開発に取り組んだと発表しました。
その車両はE956形 通称「ALFAーⅩ(アルファ・エックス)」
その見た目はE5系はやぶさやN700系のぞみと比べて先頭の形状が
より長く、より鋭くなっているのが分かります。
そして、近未来を感じさせるロゴマークや飛行機のような小さな窓が特徴的です。
現段階では360km/hで走行していますが、実際は400km/hで走るくらいの性能を持っています。
もしかしたら「日本の新幹線が世界で一番早い」と呼ばれる日が来るかもしれません。
新幹線が誕生してから ALFA-Ⅹの登場まで驚くくらい変化を感じます。
メモ
E5系はやぶさよりもさらに速い新幹線車両を設計するための試験車両
開発の目的とは?
JR東日本が「変革2027」という経営ビジョンの中に「次世代新幹線の開発」が盛り込まれており、
2027年までにALFA-Ⅹで得られた試験データから新しい新幹線車両を開発すると思われます。
また、2030年度には北海道新幹線が札幌まで延伸開業するので
そのための新型車両の開発の必要があるはずです。

引用:俱知安町HPより
近い将来、東京から札幌まで新幹線で行けそうです。
しかし、今のままでは札幌行きの新幹線は問題を抱えたまま開業することになります。
スピードアップを目指す
東北新幹線で最も速い列車は「はやぶさ」で新函館北斗まで最速で4時間で結びます。
しかし、東京~函館のアクセスでは新幹線は不便なところが多く、飛行機での利用が上回っているのが現状です。
新函館北斗駅も函館市街から大きく離れているので、北海道新幹線は札幌まで開業してこそ本領を発揮するとまで言われています。
それでも現在のままでは東京から札幌まで5時間以上かかると予想され、飛行機と比べれば明らかに不利な状況です。
その理由の一つが「整備新幹線法」です。
北海道新幹線はこの法案に基づいて建設された新幹線で
この法律の中には「最高時速260㎞で運行する事」と決められています。
理由は「騒音・振動が沿線に公害とならない上限速度」だからだそうです。
実際、「はやぶさ」が最高時速320㎞で走るのは宇都宮~盛岡だけで盛岡~新函館北斗は時速260㎞と大きくスピードダウンしてしまいます。
予想ではありますが、ALFA-Ⅹでの走行データから騒音・振動が沿線の迷惑にならない数値をクリアすることができれば
全区間で360㎞運転ができるのではないでしょうか?
それが実現すれば東京~札幌を4時間台で結ぶことが可能となります。
ポイント
空港は都心から離れているので東京~札幌を4時間台で結べば都心へ直結する新幹線の利用客が増えるかもしれない。
車両について徹底解説
デザイン
先頭車両を見てみるとはやぶさのE5系より鋭く長い鼻が印象的です。
より騒音や振動の元となる「空気抵抗」を抑えるための形状となっていますが、
東京より1号車は鼻の長さが16m・盛岡より10号車は22ⅿと車体のほとんどが鼻という前代未聞な車体デザインです。
これは将来、1両丸々鼻だけになるかもしれないですね。
図を見てお気づきかと思いますが1号車と10号車では先頭の形状が違っています。
はてな
どうして先頭の形が前後で違うのか?
2つの先頭車でどのように風を受けてそれがどう影響するかのデータを取ります。
そしていい結果が出た先頭の形を採用します。
かつての試験車両も前後で違う形の先頭車両を採用していました。
今回の試験走行での結果によってどちらの形状が採用されるかが決まります。

E5系開発のベースとなった試験車両「FASTEC360」先頭の形がそれぞれ違う 引用:Wikipediaより
違いとして1号車は前照灯が下について後尾灯が運転席した中央に設置されています。
このあたりも走行性能に関係しているのでしょうか?
10号車はE5系はやぶさに似たアローラインです。
災害に強い新幹線を目指す
安全で快適な新幹線輸送を実現するために
様々な自然災害への対策が施されています。
地震対策
屋根には「空気抵抗版ユニット」が取り付けられています。
これは時速360㎞で運転中、地震が起こった場合、板が開いて空気抵抗で 減速するものです。
また台車には振動と温度を感知するセンサー・レールに近づけて磁力で減速する電磁石が備わっています。
雪への対策
東海道新幹線とは違い、東北・北海道新幹線で問題となるのが「雪」です。
東日本の新幹線に共通しているのは雪が台車に入って凍り付かないように車体の下の部分はほとんど覆ってあります。
これについてはALFA-Ⅹもおなじです。
さらに北海道の雪は湿気が少なく、粒が細かく、「パウダースノー」と呼ばれるくらいなので
機械に影響がないような台車となっています。
また、客室の空調も氷点下10度にもなる冬の北海道の気温でも対応できる強力なエアコンを採用しています。
メモ
- 時速360㎞で走っても騒音が出ないデザインになっている
- 地震が起こってもすぐにストップできる機能がいくつもついている
- 北海道の気候に対応した対策が取られている
ALFA-Ⅹを見るには?
現在、仙台~新青森にて定期的に試験走行が行われています。
しかし、試験は深夜~早朝で沿線から見られる時間はほとんどありません。
なので私が一番おススメする確実にかつ安全に見られる方法をお伝えします。
それは「22:30までに仙台駅の新幹線ホームに行くこと」です。
ALFA-Ⅹはおおよそ22:40に仙台駅に入線します。
私が行ったときは13番線でしたが下りホームの11・12番線に入線する日もあります。
入線については駅員さんに聞いてみるのもありでしょう。
そして発車が23:18なので30分くらい撮影する時間があります。
ポイント
仙台駅到着が22:40 発車が23:18~31 仙台駅には30分停車する。
停車位置はホームの東京寄り、はやぶさが停車する位置と同じだと覚えやすいかと思います。
夜のホームは薄暗いのでスマホのカメラやISO高感度のカメラがおススメです。
注意
新幹線ホームでも夜なので撮影は難しく、普通に撮影すると失敗します。
ISO感度6400以上は最低でも必要です。
また、先頭車両はホームの端ギリギリの場所に止まるので広角レンズがオススメ
スマートフォンのカメラがあればこれらの問題はクリアできます。
23時以降は新幹線の最終列車は無くなり、普通列車も本数がなくなります。
仙台市近郊であれば終電には間に合いますが、遠方から来た方は宿泊された方が良いですね。
そして朝は5:00に仙台駅に入線します。
残念ながら新幹線ホームは開いていないので駅以外の高い建物。
たとえば東口の高い建物から俯瞰で撮影する方法もありますが迷惑にならない程度でお願いします。
また10月に入れば朝の撮影は難しくなるので夜に仙台駅ホームで撮影されるのをオススメします。
さいごに
いかがでしたか?
E5系はやぶさを上回る次世代新幹線の登場にわくわくしてきますよね?
私も実物を間近で見たときはテンションが上がりました!!
劇場版シンカリオンではALFA-Ⅹは未来の新幹線として
ひときわ注目を集める存在でしたが、将来どのような新幹線が生まれるのか楽しみですね。
